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2008/02/12

◆3連休明けの12日、日経平均株価、TOPIXとも小幅高した。売り買いとも見送り気分が強く、値下がり銘柄数は1164と全体の7割近くに達しているのに・・。おまけに、「業績減額修正や減益を発表した銘柄」は情け容赦なく売り叩かれ、東証と大証、新興3市場のストップ高銘柄数30に対しストップ安はほぼ倍の59となったのだが、相場が先物主導だったことをよく表した。これは、<アジア市場が、旧正月明けの台湾やベトナムが下げたのみで、12勝2敗1休場と強含みの展開となったことが>日本株を後押ししたといえよう。続いて開場した欧州市場が急騰し、米国株も一時大幅高の展開となり、ドル高円安が進んでいる。■13日の東京市場は、直近大きく下げてきただけに、売り物が乏しいなか買いが先行する展開となりそうだ。その意味では、長い旧正月休み明けとなる中国がどう動くかが注目される。何しろ中国の長い休場中、世界市場は厳しい展開が続いてきたが、中国はどう展開する?

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◆日経平均、個別チャートとも、「戻っては売られ、安値を更新する」パターンが昨年7月以降続いており、軽々しく「押し目買い好機」とか「高配当利回り」といって浮かれる雰囲気にはない。■筆者は長年、「ハイテク銘柄買いなら、光技術世界トップクラスの浜松ホト(6965)」だと主張してき、今もそう思っている。が、12日は朝方から売り注文が殺到。終日、ストップ安ウリ気配で推移し、大引けで、500円安の2900円比例配分となった。出来高は7万株でなお、85万株の売り注文を残した。ショックというほかない。8日に発表した2008年9月期第1四半期(07年10〜12月期)連結業績が前年同期比0.9%増収(前年同期は13%増)、3.4%営業減益(前年同期は18%増)となり、成長イメージが剥げたことが嫌気されたのだ。それに、06年夏から12月にかけ何度も4000円突破を図ったものの、3990円で終ってしまった。あげくに、06年2月以降、3000円とび台が下値関門となってきたのに、この日、ウリ気配で突破された3000円を割ってしまったことでテクニカル面の悪化を嫌気し、投資意欲が減退した。●昨年主戦と頼んだ新日鉄(5401)も先週、600円前後の下値サポートライン攻防戦に敗れ、この日の反発は小幅にとどまった。昨年7月、19年前のバブル期につけた上場来高値984円にあと20円に迫ったものの、これを抜け切れずに終ったことが、その後の相場に翳を落としている。

◆昨年にかけフェロシルト問題で失速した石原産(4028)が値上がり率7位となった。3Q経常利益の大幅増を好感した買いが流入したもの。8日発表の07年4〜12月・3Q累計連結業績で、経常利益は前年同期比58%増の86億7500万円と好調だったことが好感された(通期計画に対する進捗率は73.5%と順調)。アジア向けに主力の酸化チタンの販売が順調に推移した。農薬事業でも欧州向け殺菌剤を中心とした自社開発剤の海外向け販売が増加したこと、ユーロ高となったことが主因。長期間200円を挟んだ小動きが続いてきただけに調整は十分といえよう。●新興市場では、上昇基調が続くザッパラス(3770・マザ)、13万円台の上値関門突破目前のワークスAP(4329・ジャス)の上放れが期待できそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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