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2010/08/25

◆日経平均は前日比149円安の8845円と4日続落し3日連続で年初来安値を更新した。24日の海外市場で、米景気後退懸念が強まり、円が対ドルで15年ぶり高値に上昇した流れを受け、東京外為市場でも円が続伸で始まったことからトヨタ(7203)、パナソニック(6752)など日本を代表する輸出関連株が年初来安値を更新し、TOPIX業種別株価指数は3日ぶりに全33業種が下げた。■24日のNY為替・株式市場では、発表された7月中古住宅販売件数が大幅に落ち込んだことから景気減速懸念が一段と高まり、ドル売り円買いが進み一時1ドル=83円60銭まで上昇し1995年6月以来15年ぶり高値を付け、対ユーロでは一時2001年7月以来9年ぶり高値となる105円44銭まで上昇した。そして、NYダウは一時1万ドルを割る場面があるなど4日続落した。

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◆この日、野田佳彦財務相が為替相場について、いかなるセンスも感じさせないコメントをした後、後場の市場では日経平均がいったん、下げ幅を縮小する場面があった。しかし、その後は下げ足を早め昨年4月30日以来ほぼ1年4カ月ぶり安値8807円まで下げる場面があった。なお、円は17時現在対ドルでわずかに上昇したが、対ユーロではこの日の高値よりも1円以上下げて5日ぶりに反落した。9月14日の民主党代表選まで無為無策が続くことは許されない。政策実行能力がないと分かれば、それでも必死に力を養い続けるか政権を手放すしかない。デフレ不況の日本、景気足踏みから、欧米景気後退を受けて急激な落ち込みさえ懸念されるなかでは、無為無策は犯罪と同じだ。

◆きょう、年初来高値を更新した銘柄はなかった。今年初めてのことだ。当欄で1月に買い注目とし、後に買い推奨したの日本調剤(3341)が6月の3年8カ月ぶり高値4290円を付けた後、大幅に下落している。それでも、200日移動平均線や52週線へのプラスかい離を保っている限り、ウォッチングを続けたい。6月高値からの下げがきつい分、時間が必要だが、業績面は後発医薬品市場拡大、医療費削減という政策が後押し、拡大基調が続くとみている。後は、需給面だ。上値のシコリは重い。が、長期戦が下値を支え続けるならば、浮上のチャンスは残っているとみる。海外から日本買う資金が入るセクターのひとつが後発医薬品市場だからだ。政府が後押ししているうえ(この分は先の上昇相場で織り込み済みと考えられる)、後発医薬品市場は日本の医薬品市場に占める比率が欧米に比べ極端に低い。5月にはフランスの製薬大手サノフィが後発医薬日医工(4541)と資本・業務提携し、日本の同市場に参入すると発表したのはその流れに乗ったもの。

◆日マクドナルド(2702)は動きこそ鈍いが足取りはしっかりしている。2000円台に乗せ、13週線を回復した。あわてる銘柄ではなく、週足チャートを眺めて出番の時を待ちたい。●52週線に下支えられ、26週線を先週回復し今週も頑強なホトニクス(6965)、そして、メッセージ(2400)、いすゞ(7202)のウォッチングも続けたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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