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2008/06/04

◆足元、世界主要株式市場で一番強い動きが続いているのは東京市場ではないかと思える相場が続いている。4日も日経平均株価は、前号当欄の「3月安値からの世界同時ゆり戻し相場は少なくとも短期的な調整期に入ったとの見方」をあざ笑うかのような強い相場が続いた。アジア市場星取表は7勝8敗と負け越し。香港、中国、インドが1〜2%超の大幅下げとなるなか、日経平均は朝方から跳ね、220円超高の1万4400円台高値引けとなった。外資系証券の朝寄り前注文状況は買い越しが続いており、東証1部出来高は26.44億株、売買代金2.7兆円と最近では活況な部類となった。

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◆3日から(5日まで)ローマで「食料サミット」が開催されたことを手がかりに農業・水産関連株が1部値上がり率トップ10のうち8社を占め、残り2社は直近人気の電池関連株中の出遅れ株だった。いずれも、中期成長性とは無縁と思われる銘柄が並んだ。もちろん、好チャート銘柄はある。なかには、FDK(6955)のように3日間で株価が倍増(137円から300円に)し、誰かが仕掛け的な買いを入れたような銘柄もあった。◆6日発表の米雇用統計が、流れの変化のきっかけとなる可能性があるが、これは発表を待つしかない。少なくとも、米経済回復にはもう少し時間が必要であろう。米株も3月安値からの上昇に対する調整、二番底確認が必要とみるが、さて・・。

◆当欄銘柄では、日本化成(4007)が、383円まで買われた。400円の手前には06年1月以来の壁があり、これを突破できれば、426円、495円が次の目標株価となる。欧州を中心としたディーゼル車排ガス規制強化が進むなか、有害物質の窒素酸化物の低減につながる高品位尿素水の需要拡大が続いている。同社は高品位尿素水の生産増強を続けている。今期業績は反動減予想ながら、環境関連低位材料株として見直し買い人気が急騰を呼ぶものと期待される。

◆中外炉(1964)は二酸化炭素の排出量が国内最大である鉄鋼企業向け省エネ対応型加熱炉を手がけており、「低炭素化社会関連」株としてもっと注目されて良い。太陽電池関連製造装置も手がけており、3月高値突破から500円台乗せとなれば、買いの回転が利き始める!

◆5月30日号に6月のイベント関連株銘柄を記したが、来週12〜14日にはドイツ・ミュンヘンで「国際太陽エネルギー展」が開催される。太陽電池モジュール製造装置で世界シェアトップのエヌ・ピー・シー(6255・マザ)は1月大発会安値から株価は倍化超となった。下値切り上げチャートは続くが、本音は<環境関連株はサミット前の吹き値は売却で臨みたい>だ。が、目先一回転効くかも注目したい・・。

◆前号紹介の異色の半導体商社イノテック(9880・東2)及び電子部品主体の専門商社サンワテク(8137)は、これから大きな相場に向かって出発する銘柄として、あせらず打診買い、押し目買い、追撃買いの3パターンで攻めていきたい。

◆新電元(6844)が、2月15日安値176円から這い出し、4日には370円まで買われた。東洋経済・"会社四季報夏号・先取り"によれば、今期営業益は前号比2.4倍弱増の47億円を予想している。500円水準回復は十分可能なチャートといえよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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