2004/10/20
◆野村証券(8604)が1年4カ月ぶりに1400円台を割り込み年初来安値を更新。同社株が年初来高値1966円を付けたのは4月7日。平均株価が1万2000円台を回復したのはその2日前のこと。しかし、平均株価が鉄鋼、海運、自動車関連株にリードされ7月1日に1万2000円台に肉薄した時、野村株は1600円台に沈んでいた。4月以降きょうまでほぼ一本調子の下げで、株式市場の低迷に先行する格好となっている。ただ、平均株価が昨年4月のバブル後最安値7603円からから今年4月高値1万2195円まで1年かけて上げた幅の28.5%しか失っていないのに対し、野村株は上げ幅の70.5%を失った。もちろん収益源の多様化が進みかつてのような「水商売」とか「市況産業」と揶揄される状況から距離を置きつつあるものの、ネット取引比率の急上昇にみられるビジネス域の拡大に遅れをとったことも事実。いずれにしても、市場活況化や証券株の底入れ反転にはもう少し時間が必要なようだ。野村株の今後の動向に注目。
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◆市場体温計とした東京製鉄(5423)がすっかり冷え込んでしまった。一時2カ月ぶりに1700円割れとなり、今春以来の三角保ち合い下放れのリスクが極めて高くなった。米国でも中国の景気減速懸念で鉄鋼株が下げたことから海外投資家の売りが入ったとの噂も聞かれた。きょう引け後発表の中間決算はほぼ会社計画の線だが、通期経常利益は100億円上乗せの700億円予想と増額された。平均株価の動向と同次元であす以降の動きに注意したい。◎バイオベンチャーで今12月期が経常最大赤字であと赤字縮小に向かうアンジェスMG(4563・マザ)は既に底入れ。上値を試す動きに入った。押し目買い。