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2011/04/04

◆日経平均は前週末比10円高の9718円小反発したが、TOPIXは安の859と続落。前週末の海外市場は、3月の米雇用統計で非農業雇用者数が市場予想を上回るなど、引き続き米国経済の強さが確認されたうえ、リビアでの戦闘が激化していることから、欧米株式が買われ、NY原油先物は2008年9月以来の終値高値となる1バレル=107.94ドルを付け、円は対ユーロで10年5月以来の安値119円台後半に接近し5日続落。対ドルでは1ドル=84.06ドルと7日続落し昨年10月以来の安値となった。そして、この日もアジア株はそろって急伸し5連騰した。しかし、東日本大震災に伴う経済疲弊と計画停電に伴う社会的損失、福島第1原発の厳しい事故処理・・など、日本の位相は震災前とはまるで違ってしまった。そして、日経平均は先週後半から200日移動平均線を前に逡巡する展開が続いている。1万円台前半に乗せなければ、次の展望も何もなく、世界の上昇相場のなかで孤児化してしまう・・。あの3月15日暴落の後に日本株を大量に買い越した海外勢は、(今朝は小幅売り越しに転じたものの)朝の寄り前成行き注文状況では買い越しが続いている。彼らが、日本の原発処理や復興政策、景気対策・・などを見て、なにを選択しどう対応するのか?が、引き続き注目点となりそうだ。■もちろん、復興に向け、4月に一次補正2兆円、6−7月に二次補正と上半期に多額の政府支出があり、固定資本形成や設備投資が拡大するならば、景気、業績への期待感が増すが・・。

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◆この日の東京外為市場でも円は対ユーロで一時120円に接近し7日続落、対ドルでは84円台前半へと続落した。しかし、東日本大震災による部品不足などが自動車、電気機器業界などのネックとなり、自動車、精密機器、電気機器など輸出関連セクターは機械を除きそろって軟調に推移して、強気の海外市場と明暗を分けた。日経平均はファーストリテイ(9983)、ファナック(6954)、京セラ(6971)や三菱商事(8058)など日経平均指数寄与率の高い一握りの銘柄を上昇させることで反発したが、日経指数採用銘柄では57%の銘柄が下げ、1部市場全銘柄では60%の銘柄が下げた。200日線や52週線、26週線をクリアし1万円台相場が安定化するまで、「買い」は遅くでもよしと考え、少しも買い焦る必要はないとみる。

◆ハーモニック(6423)が4日ぶりに急反落。株式分割落ちから5日目で、権利落ちベースのチャートでは、07年6月以来の高値にあり、短期的には需給バランスの悪化が嫌気される可能性がある。出来高が薄く値動きは荒っぽいが、中期強気姿勢は不変。ただ、「短期的には」利益確定売りは「すべし」であろう。

◆筆者年間注目株、日マクドナルド(2702)が前週末に3週間ぶりに52週線をクリアした。今週は、週足で、1月第1週以来の週末終値で26週線突破が期待できそうだ(きょう現在は、後2円高で示現する)。3月14〜15日の波乱を乗り越え、地味に動いている今が一番楽しみが膨らむ時といえる。飛び立つ前にここまでじっくり飛翔へのエネルギーをためてきた。「明日の相場」に期待したい。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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