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2008/12/10

◆10日の日経平均株価は3日続伸した。TOPIX業種別株価指数値上がり率上位は、前日に続き海運、不動産、鉱業が並び、非鉄、輸送用機器、その他金融、精密機器などこれまで大きく下げてきた業種が続いた。一方、値下がり業種は電気・ガス、医薬品、保険、食品、水産などディフェンシブストックが並ぶ。買い戻しが先行した相場であり、典型的なリバウンド相場だということがよくわかる。

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◆前日に主力のエレクトロニクス事業のコスト削減策を発表したソニー(6758)は、一時61円安までみた後、全般上げ幅を拡大する堅調展開に後押しされ小幅高ながら4日続伸した。2010年3月期末までに正社員と派遣労働者らを合わせて1万6000人以上を削減するほか製造拠点を約1割減らし、年間で総額1000億円の費用削減効果を実現できる体制を構築するというもの。しかし、薄型テレビ、パソコン、携帯電話、ゲーム機、デジタルカメラなどに続く、新たな時代を画する家電製品が見えないなか、エレクトロニクス事業を立て直すのは厳しいものがある。

◆医薬品株軟調のなか、科研薬(4521)が反発した。昨年7月以来4ケタ目前も突破が果たせず投資家のイライラが嵩じるなか、きょうも985円まで買われたものの終値は12円高の969円と不満足な日足。「(膝)関節機能改善剤アルツ」の売上高増を背景に業績伸張が期待でき、今09年3月期、来期と連続2ケタ前後の営業利益を知友は予想するが、テクニカル面も、12月3日に25日移動平均線が75日線を上抜くミニ・ゴールデンクロスを示現し、4ケタ突破にむけ尻を叩く。

◆低位思惑株と位置付けたうえで当欄注目株としてきたプリマハム(2281)は200日線にタッチした後、前週末から急人気化。この日は75日線にタッチした後、利益確定売りが広がったがプラスを維持し170円引けとなった。前週末信用需給は縮小均衡とやや悪化したが、信用倍率は0.52倍と売り長。ここからは力勝負、75日線を下値サポートラインとすることができるかどうかが分かれ目。割り切りができる投資家は今しばらくチェックしていただきたい。

◆前号で吉野家HD(9861)を紹介したが、9月以降の日足チャートがよく似ているのは、太陽電池シリコンウエハー切断用ワイヤーを手がける東京製綱(5981)だ。全般相場と同様に10月安値に突っ込んでいったが、吉野家HDがまず10月にW底を入れ、その後、10月に付けた上場来安値以降の戻り高値を更新してきた。一方、東京製綱も10月28日に104円まで下落、03年12月以来5年ぶり安値を付けて底入れ。きのう210円を付けたことで、11月21日安値142円を二番底としたW底を確認。そして、きょうも212円まで買われ75日線を上抜いてきた。残るは移動平均線で最上位にある200日線(220円)突破だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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