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2012/04/17

◆日経平均は小幅安続落で終了。スペイン国債の19日入札を控え警戒感が強まるなかも、米国では前週末の株価が急落していたことから、自国の経済指標で住宅市場指数、連銀製造業景況指数は低下したものの、小売売上高の伸びが上回ったことを担ぎ上げた買いが優勢となり、NYダウは反発。一方、ナスダック指数や機関投資家が指標とするS&P500種指数は続落とまちまち。NYダウは30銘柄だから細工はしやすいということだが、東京時間では、アジア各市場が下落(利下げ発表のインドは続伸)したことも重なり終日上値の重い展開となった。ポイントとなるのはまずは米国と米国株の動向。NYダウは4月2日に付けたリーマン・ショック後高値1万3297ドルに対し、10日には1万2710ドルまで大きく突っ込んだ。が、その後の4日間は75日線や13週線で下げ止まって推移している。ただ、この中期線を「大きく」割り込むようでは、スペイン、イタリアなどの債務問題に対し耐えることはできないと見ておくべきであろう。

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◆日経平均は1〜3月に8500円台から1万200円台まで5割に近い上げを示現。欧州債務危機問題や景気浮上を目指し各国政府が相次ぎ金融緩和策を発表。流動性相場が到来したことが背景だ。しかし、各国景気はバラ色にはほど遠い状況であり、きょうインドが利下げを発表したように低金利策をとるしかない。なかでも、注目の的は上記のスペイン債務であり、イタリア債務問題も控えている。ギリシャの経済規模(GDP約3000億ドル強)に対しスペインは1.4兆ドル規模とケタ違いであり、イタリアは約2兆ドル強とさらに巨大。そして、フランスでは大統領選挙が目前だが、話題はギリシャなど債務問題国への支援に対する認否。ドイツとともにユーロ経済圏を支えるフランスでは今月22日(日)が第1回目の大統領選挙投票日、ひところは負けるといわれていたサルコジ大統領が巻き返しているとの見方があるが、5月6日の第2回目の投票結果が判明するまで市場は票読みに苦しむ?へたすれば、欧州亀裂の可能性が高まるとの声も聞かれる。その後、ギリシャでも議会選挙があり国民は政府にノーを突きつける?欧州不安は今しばらく世界市場を覆う?

◆しかし、株価は、「知ってしまえばおしまい」という良いクセ?悪い癖があるから面白い。好決算発表でも相場の位置次第で、新たな相場のスタートとなる場合があり、好材料出尽くし感から峠を下っていくばかりの相場に転じることもある。当欄もこれまでは、投資に対する損失を限定させるための「見切り売り」価格若しくは見切り線を設定してこなかったが、次号からは、全てに見切り価格・線を記していくことにした。●では、当欄が主軸とするマクドナルド(2702)は?この日05年6月以来の高値2294円を付けたが、3月16日からこまめに上昇し、きょうまで22日間の内で下げた日が3日で計13円、残りは上昇し、3月15日終値2114円からこの日終値2287円まで1カ月強でやっと173円、8.2%の上げでしかない。といっても、筆者にはいいテンポで上げてきたという思いしかないが。スピード違反しての上昇は怖いが、急ぎもせずぼちぼち上がるのが一番。毎月、月次状況を確認できるのも心強い。●コスモス薬品(3349)も切り返して年初来高値を更新!●ベルク(9974)は200日線をロスカット価格とする。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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