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2005/04/06

◆本欄強気銘柄のひとつ東急(9005)がきのう542円の年初来安値を付けた。3月末までは昨年来の高安で表示されていたが、4月入りとともに年初来の高安をいうようになったからだが、それにしても、3月22日の年初来高値619円からの下げはもろかった。200日移動平均線が迫ったきのうきょうようやく下げにブレーキがかかりはじめたのは幸いだが、3月25日現在、信用買い残株数293.9万株を上回る476.8万株の売り残株数を抱え、信用倍率0.62倍の好信用需給もかたなしのもろさであった。東急観光や東急百貨店などの子会社群を上場廃止し統合していった同社は、かつて創業者五島慶太、2代目五島昇とあの西武鉄道グループと似た、「番頭はんと丁稚どん」的カリスマ社会であり、あだ名通りの清濁合わせ飲み込む「強盗慶太」的世界でもあった。が、2代目がなくなった後、3代目をグループ総帥とするのをよしとせず先延ばし、番頭はんによるグループ経営でバブル崩壊後の難関をなんとか乗り切りを図った。結局、3代目が指揮権を握ることなく、リストラクチャリングを推進。ようやく、05年3月期で後ろ向きのリストラが終り、今期より、自らの地盤である渋谷を中心とし東京西部から神奈川県にかけての沿線深耕をスタートさせた。西武グループは先に堤清二氏が率いた百貨店を中心とする流通グループが頓挫し、本流の鉄道・リゾートグループも2代目の逮捕劇により堤家の支配から新たなスタートへの準備が始まったところである。2グループの明暗は「ワンマン支配による前近代的経営」から市場経済のなかで生き残る組織、企業へいかに脱皮するかの差であったといえる。引き続き、東急は中期強気を堅持し、押し目あるいは突っ込み買いを継続する。そして、現在株価は「買い」とする。東急不(8815)も強気継続。

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◆IP電話による業績伸長が期待される田村大興(6675)がきのうの75日線割れで底入れ、急反発となった。高値から4週目の反発であり、もたつき場面は強気で臨みたい。◎アニメ製作を拡大する名証のトムス(3585)が久々動意。ここからの押し目は拾いたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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