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2014/03/05

◆5日の日経平均株価は前日比176円15高の1万4897円63銭と続伸した。世界の金融・証券市場を襲ったウクライナにおけるロシア・リスクがブーチン首相の発言を受けいったん後退。欧州株は全面高した。2月のISM・NY景況感指数は1月から低下も、見通しは上昇したことから、足元景気は寒波の影響が響くが、先行きには楽観的な見通しが示されたとされたことも重なり、4日のNYダウは220ドル超の急反騰となった。加えて、5日の中国全人代大会(人民代)で政府が今年の実質成長率目標を7.5%とし前年実績の7.7%に近い水準だったことを受け、中国の経済減速感も和らいだ。東京外為市場では円が対ドルで102円台前半と続落展開となり、株式市場は朝方から買いが先行。一気に1万5000円台に肉薄し、その後、引けにかけてもみ合う展開となった。

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◆TOPIXは8.79ポイント高の1212.90と続伸。業種別株価指数は全33業種中29業種が上げ4業種が下げたのみ。値上り率上位には金融・不動産関連や輸出関連、そして、素材・資源関連セクターが続き、内需関連は下位に目立ち、値下がり4業種も内需関連だった。■値上がり率上位5業種は、連日で大幅高かつ1位となったのは不動産で3.76%と上げ幅をさらに拡大した。2位ガラス土石は2.03%の4日ぶり大幅反発、3位保険は1.55%の続伸、4位その他金融1.53%の続伸、5位情報・通信は1.36%の続伸だった。一方、値下がり4業種は、1位がガス・電気で0.53%の3ぶり反落、2位空運は0.34%の反落、3位陸運0.16%の反落、4位紙パルプは0.04%とわずかに反落。なお、値上がり率最下位は輸送用機器で0.06%とわずかな反発にとどまっており、直近の輸送用機器は値上がり率であれ値下がり率であれ目立たない順位で終ることが多くなっており、市場での存在感は大きく後退した!?

◆1部市場出来高は前日比6598万株増の19億9797万株と3日ぶりに小幅に増加も2日連続かつ今年3度目の29億株台割れと低水準に変わりはなかった。売買代金は2091億円増の1兆9386億円と前日の今年「最低」からは増加。時価総額は全銘柄の62%が上げたうえ、売買単価が前日比54円弱上昇し970円となったことから、前日比3兆884億円増の429兆3986億円と連日で大幅に増加した。■日経225指数採用銘柄では、値上がりした銘柄数が78.7%の177と連日で急増(全銘柄では62.1%の1110と連日の100超)、値下がり銘柄数は17.8%の40と連日の急減(同28.9%の516)、前日比変わらずは9減の8(同61増の160)。そして、25日移動平均騰落レシオは4.2ポイント高の102.7と大幅に4日連続で上昇し1月29日以来の100%台を回複となった。

◆コマツ(6301)が一時2187円と約3ヵ月半ぶり高値をつけた。中国全人代で国内GDP目標を上記のように3年連続で高い伸びを維持すると発表したことから、建機の堅調な需要を期待した買いが先行した。中国関連では産業ロボットに強みをもち、NC装置世界トップのファナック(6954)も伸び悩んだ。ロシア・リスク、中国経済懸念後退ならば、コマツのリバウンドが想定されるが、それ以上を望むチャートではない!?一方、ファナックは、リーマン・ショック時の08年10月に付けた安値4800円を基点とした26、52週線沿いの長期上昇基調がなお続いており、ビッグ・ネームとして引き続き「押し目を確実に拾っていく」相場が期待できそうだ。■また、今13年度、来14年度と平均増益率予想(QUICKコンセンサス予想)の高い銘柄は日本電産(6594)など・・多く並ぶ。当欄では、羽田空港ビルの賃貸・管理、羽田、成田直営店展開の日本空港ビル(9706)の好チャートに注目!07年9月に2840円の第2の天井を打った後、12年9月に942円で長期二番底を入れて上昇転換。昨年10月に戻り高値を付け、この日、高値更新に迫る場面があった。詳細は次号で。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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