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2007/06/21

◆アジア・太平洋主要17市場は11勝6敗。太平洋2市場を除く主要市場は上昇した。20日の米国株大幅下落にもかかわらず、である。日本市場で下げたのは、まだ足腰の弱いマザーズ、ヘラクレスの2新興市場指数のみで、意外感があった。2月下旬の中国発世界同時株安の後、グリーンスバーン前米FRB議長の中国株下落リスク発言があった。本欄はその時、むしろ、米国株急落リスクを指摘したが、その後も米国株(うちNYダウ、S&P500種指数)は高値を更新してきた。「海外勢は下落リスクの高まった米国株から日本株に買いシフトしている」とのコメントも見られたが、現時点でそういえるかは不明。この日、幅広く買われ、東証1部市場は値上がり銘柄数954に対し値下がりは634で日経平均株価、東証2部株指数、ジャスダック平均は6日続伸となった。

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◆なかで、三菱重(7011)が前日に10年ぶりに800円台に乗せた勢いを持続し、続急伸。本欄期待の東芝(6502)はITバブル期の2000年9月以来7年ぶりの4ケタ乗せし、高値更新や続伸銘柄続出の商社株、円安進行を買った電機株などとともに市場をリードした。三菱重、東芝の共通項は「原子力」、これに日立(6501)を加えれば、「2020年までに100基を超える新規原発の建設が計画されている(現在は440基が稼働中)」といわれる世界の原子力ビジネスの多くを主導することになる。強みは、米スリーマイル、ソ連・チェルノブイリ原発事故後、1980年代後半から90年代にかけての世界原発冬の時代、そして、2000年代に入っても日本は原発を新規稼働させており、技術やデータが蓄積され続けてきた強みがある。新日鉄(5401)が市場牽引役復帰を狙いつつじり高基調を続けるなか、三菱重は「原子力+国産ジェット機計画推進」をエンジンとし炭素繊維で世界シェアトップの東レ(3402)を伴って4ケタ相場時代に入った。「国策関連銘柄は強い」とは兜町の先輩で古老。東芝は「原子力+フラッシュメモリなど半導体」などに「事業の選択と集中」を推進してきた。となれば、筆者年間注目株の東芝プラシス(1983)への期待が膨らんでもおかしくない。■また、バルブだけではなくむしろメンテナンスが主力となってきた岡野バルブ(6492・東2)の急騰劇も当然。ならば、注目株トウアバルブ(6466・東2)もこの日、5月11日に付けた上場来高値にあと1000円と迫る46.7万円に買われたが、99年3月の新生上場以来、初めての本格的な上昇相場をここから体験していくことになろう。もちろん、急騰には急反落が付きまとうが、中長期強気をベースとした短期強気相場に弾みが付くことになろう。●それに比べればまだまだ薄商いだが、おぼつかない足取りのなか既に96年7月以来11年ぶり高値まで押し上げてきた日ギア(6356・東2)は「まず、打診買い。下げれば押し目買い。上げれば追撃買い」とばかりに、強気で臨みたい。岡野バルブは大手証券アナリストの目にとまっているが、日ギアをカバーしているアナリストはいないはず。今3月期も3%増収、14%経常増益と連続2ケタ増益予想だ。05年3月に2円復配した後、毎期1円ずつ増配しており今期は5円を予定。実質1株益は38円。原発用アクチュエータが利益を押し上げる。●帝国電機(6333)も2ケタの利益成長予想を背景に、99年上場来初めての本格上昇相場を継続していくことになろう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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