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2013/03/19

◆当欄13日号で記したのは「金融緩和、円安、景気浮揚」の「安倍のミクス」で指標株(「出資証券」だが)日本銀行(8301)。昨年11月安値3万500円から、同日に3500円高の7万2500円と倍化を達成した時だ。過去最高値は75.5万円で、日経平均株価がバブル期に大天井を打った1989年大納会の1年前のことだ。そして、07年10月戻り高値17.6万円から昨年11月の3万500円まで下げてようやく底入れ、きょうは一時9万4000円と08年9月、つまり、リーマン・ショック時の急落途上の崖にたどりついたところだ。13日号では、「戻してきたのは、いわば、インフレ指標」としての株式(実際は「出資証券」)日銀なのだ、と記した。そして、売り買いはともかく、「安倍のミクス」進展度をはかるバロメーターとして注目したいと記した。現在は、過去最高値の12%の水準にとどまる!日銀価格が腰砕けとなった時は「アベノミクス」は陽炎となった時とみてよい!? とも記した。が、20日には、黒田総裁、岩田、中曽根両副総裁の日銀新体制が始動する。この日、海運株がそろって急騰したのは、金融緩和に伴う円安メリット株として、また、景気回復に伴う物流拡大による業容拡大期待が見直し人気を誘ったものだ。

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◆米FRBの金融緩和継続を最大の拠り所として、世界景気はそこそこ堅調レベルのなかでも、世界同時株高が続いている。東京市場もまた、「アベノミクス」への期待感、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加による新たな地平開拓期待から昨秋来の上昇基調が続いている。ここもまた、「金融緩和」が相場のベースだ。■前日の日経平均はキプロス問題で大幅反落した。しかし、欧米金融・株式市場は日本株のようには大きなショックとならず、アジア株も下げは限定的で、この日の株式市場は上げ下げが半々となった。東京では、円は対ドルユーロで反落に転じ、日経平均は前日の下げ幅の4分の3近くを回復した。そして、日銀は7連騰となった。

◆当欄4日付けで、「含み株買いなら、筆者の場合は片倉に限る。まず、100株打診買いをして、ウォッチングして見るか!?10月から始まった金融緩和による『安倍のミクス』相場、簡単に終りそうにないと見れば、市場はさらに勢い付くが・・」と記した。片倉(3001)は15日に1286円と08年10月以来の高値を付け、きのう、きょうと一服。この日現在で中期相場を示唆する26週移動平均線は809円と深すぎて参考にならず、昨年12月以来相場を下支えしてきた6週線(19日は1016円)前後での突っ込み買いを考慮すべきであろう。4日付け記事を参照していただきたい。■ストックボードで登録済みの当欄内需関連主力株一覧では、きょう昨年来高値を更新したのは29銘柄中6銘柄にとどまった。直近平均のほぼ半分の水準だ。その分、景気敏感株や金融緩和・円安に敏感に反応する銘柄群が好人気となったということ。プリマハム(2281)は瞬間200円を試す動きがあるか?13週線が179円、26週線はまだ160円水準だ。ここで、次の相場に備えた、足固めがあるほうが良いのだが・・。●また、日マクドナルド(2702)は既存店売上高苦戦を横目に、09年春以来の52週線沿いの上昇基調が止まない。15日高値2426円は04年6月以来ほぼ9年ぶり高値だが・・、チャートの良さを除けば、買いたいという気は消えてしまう。難儀なことだ・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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