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2007/10/19

◆時価総額トップのトヨタ(7203)が反落した。ブラックマンデーから20年目のこの日、時価総額上位30銘柄の星取表は1勝28敗1分けの無残な結果で終った。たった1銘柄の上昇はヤフー(4689)、1分けは松下(6752)だった。ヤフーはインターネットサービスの先駆け大手であり、昨春早々から今年8月17日まで下げ続けた。新興市場で、昨春来ここまで負け続けた東証マザーズ市場、大証ヘラクレス市場がインターネット関連株を先導役に反騰に転じていることや米グーグルの業績好調、株価堅調が追い風となった。30位以下のランクにあるソフトバンク(9984)も続伸し200日移動平均線に対する上方かい離を維持し、昨年7月27日以来14カ月ぶり安値となった9月18日安値1951円からの上昇基調いりが鮮明化しつつあるところ。両社株とも新興市場のネット関連株と呼応して人気化する、デイトレーダーの人気株だ。

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◆決算発表が続く米銀の数字はサブプライム住宅ローン問題による傷が深く、米経済後退への懸念から、厳しいドル安(円高)が続いている。そして、連日の高値追いに沸いたインド、中国をはじめとしたアジア新興市場が高値波乱に陥っており、急落のサイクルに入った感があることも、19日の東京市場を押し下げた。先週12日号で、「来週19日はブラックマンデー20周年の日となるが、<週明け前半の相場は、今週末200日移動平均線や52週線、24カ月線を守った日経平均>を含めてしっかりの展開となりそうだ」と記したが、16日(火)に日経平均は200日線を割り込み、17日のインド株大幅安が引き金となりアジア株の先高期待が後退し、暗転した。■日経平均は、200日線に続き75日線を割り込み、25日線にも急接近して週明けを待つ格好となった。長期相場の指標である24カ月線に対しても168円を余すのみ。今月末に24カ月線への下方かい離に転換するとなると、9月の二番底を探る動きになりそうだ。

◆この日、マザーズ、ヘラクレス市場を活気づかせたのは、日経新聞朝刊の「年金運用法人が、2008年初めに中小型株に特化して投資する新しい資金枠をつくる。新興市場に上場するベンチャー企業株も購入する」という記事。読売新聞の14日付け朝刊は、「産油国や新興国政府が運営する政府系投資ファンドが先進国の有力企業へ投資攻勢をかけている」と報じており、運用規模10位までで2.75兆ドル(31.6兆円になる)、日本企業も標的となると指摘している。■となれば、日本企業のウリは、やはり、「技術」。新投資基準(ものさし)として注目指標がある。NPO法人のJPRAが提唱しているVIPs指数<VIPs(1株当り特許技術投資価値)による企業の特許技術評価手法>だ。例えば、●酵母工(2891・東2)は「国内外で多くの特許を出願。食品や酵母菌を基にがん検査薬などの開発に取り組んでいる。VIPs指数は186円と試算、1株当り前期末純資産を加えれば1000円近いという判断もできる」という。公表される特許関連情報から、企業の隠された技術市場性を判断した指数であり、中東、ロシア、アジア諸国などが注目。日経産業新聞連載コラム「パテントNOW」を参照、11月からはサンケイ新聞でもJPRAの大鐘代表の記事が掲載される。本欄もここから関連銘柄の紹介を開始する。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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