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2008/07/11

◆「海外市場に比較し、日本株は下げ渋っている」といっているうちに、日経平均株価は12日連続安を挟み、6月6日の戻り高値1万4489円から10.0%の下げとなった。週間ベースでは5週連続の陰線だ。既に騰落レシオ(25日平均)は60%台に低下、日足ベースの一目均衡表では8日に「雲」と呼ばれる抵抗帯の下限を割り込んだ。環境サミットといわれた「洞爺湖G8サミット」が結果不安のうちに終わり、環境関連株の多くは6月6日{日製鋼(5631)など}、もしくは6月下旬{古河電池(6937)など}に高値を付け、最後まで、目先資金の注目の的だった三晃金属(1972)は(6月6日頃は236円でもみ合っていたが、)サミット最終日の7月9日前場には、1996年11月以来11年8カ月ぶり高値となる600円に買い進まれたが、後、急失速。11日には一時342円まで下げ、今週の週足はサーベルを上に振りかざしたような「上ひげの長い天井足」を描いて終った。■一方では、銀行株、不動産株には、7月初めの直近安値から単に「買い戻しのみ」としか思えないような逆行高がみられた。<方向感のないまま、動きに反応するだけの相場に先行きのヒントが隠されているのか、それとも、未来は暗いのか!>。●筆者年間注目株で、ディーゼル車排ガス浄化装置システムを手がける日本化成(4007)は、今回の環境関連株相場には乗れず、6月23日に233円の年初来高値をつけたものの、4、5、6月の3カ月間で4度230円以上に買われたが、昨年高値水準の290円を仰ぎ見ながら失速を繰り返し、180円台に下げてきた・・。

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◆来週は、シティグループ、メリルリンチ、JPモルガン・チェース・・など米金融大手の4〜6月期決算発表が最大の注目ポイント。今週は、<時おり覗く楽観論が悲観論に敗れるパターン>が続き、NYダウは1万1000ドル割れ場面が見られるなど年初来安値を更新して終った。欧州株も、アジア株も原油高・高インフレ定着、米金融不安・・などの懸念を背景に軟調展開を予想。日本株も市場エネルギー不足は変わらず、物色難のなか、決算発表ものが注目されるほか、不人気ながら好業績・割安のチャート好転銘柄を個別に注目していくべきか。■セブン銀(8410・ジャス)も11日の失速で週足チャートが厳しくなった。「中期強気」は不変も、「買いは、22万円前半への突っ込みを見てから」に一歩、後退。●石油メジャー系昭和シェル石油(5002)が「太陽電池という別のエネルギーに次の時代を託す選択を先に発表したことは、新たな成長戦略として重要な決定」と読み、引き続き、中東オイルマネーや海外投資ファンドなどの動きが現れるかを注目していきたい。ただし、太陽電池パネルがどこまで収益に寄与するのかはきわめて不透明だが。●NTT(9432)、JR東海(9022)はディフェンシブストックとして、この戻り高値圏から場況を横目に逆行高可能かに注意を払いたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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