2008/03/06
◆1日きりの熱演、息抜き!?アジア・太平洋15地域・国市場の代表的株価指数の星取表は13勝1敗1休場の好成績。下げたのは直近反発相場が続いていたニュージランドのみ。また、国内では日経ジャスダック平均が下げたものの日経平均が急反発して1万3000円台を回復するなど揃って上昇した。5日の米国株は上げたものの金融関連株は例外的に下げていた。一部海外報道が、「米下院民主党が質の悪化した住宅ローンを政府が買い取る案を協議している」と報じたことが、後場のアジア市場を押し上げたという。ブッシュ大統領にはその気は全くないといわれているのが、このサブプライムローン損失の件で公的資金を投入するという話し。まあ、ここまで不振にあえいでいたうえ、1万3000円割れがマジノラインとなっていたことも買い戻しなどを誘ったようだ。
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◆そんななか、新日鉄(5401)は続落。前日の昨年来安値506円に後1円と迫る場面もあった。13時30分に発表した今08年3月期連結業績予想の減額修正、経常利益が増益予想から一転7%減益見通しになることが嫌気されたもの。もっとも、減益への修正はあらかじめ日経新聞やアナリストのレポートで報じられていたもの。市場が気にしたのは、来09年3月期業績の悪化。新日鉄が月足で長期上昇トレンドの終りを示唆したのはつい先月、2月のこと。24カ月移動平均線を大きく割り込んだものだが、今月も下放れて始まっており、動向が懸念されるところ。ただし、500円水準は、06年8月〜11月の高値モミ合いゾーンであり、400円台は05年9月〜06年7月までの高値モミ合い圏だった。つまり、400円台は昨年7月の964円高値に向かう鍛錬期であり、これからの試練期の底値圏とのみかたがなりたつ。あまりの株安は世界鉄鋼業の覇権争い、M&A合戦には草刈場となる懸念も強い。来期決算への悲観人気が走った後は、上値は重いが、極端な円高、原料(鉄鉱石・原料炭)高騰に走らない限り、それほど悲観すべきではないとみているが、どうか?
◆クレハ(4023)が628円まで切り返し、石原産(4028)は252円まで買われ、6月6日につけた264円の昨年来高値に迫る場面があった。クレハについては、さきにも記したが、自動車向けを中心にビッチ系といわれる炭素繊維の用途開発を進めてきた結果、環境分野では太陽光発電システムではシリコン基板断熱材に、ディーゼル車用排ガスフィルターに代替が難しくかつ必要不可欠な製品として使用されるなど事業が急拡大中だ。また、石原産も不祥事からの復活に向け今08年3月期営業利益、経常利益とも過去最高更新見通しにあり、あとは、240〜260円台のテクニカルな壁を乗り越える課題を達成することができるかがポイント。■前号紹介のリチウムイオン電池関連株では、新神戸電機(6934)を新たな注目株候補とし、300円台相場入り。田中化研(4080・ジャス)は100円高の1020円ストップ高で買い注文を残して終った。引き続きリチウム関連株は押し目買いとする。
◆ミクシィ(2121・マザ)がストップ安となり、成長イメージが傷ついたことから当分厳しい展開となる?■不人気株だが、特許権評価から国際的M&Aの対象になりえるオリエンタル酵母工(2891・東2)がW底を打った。ここからウォッチングを開始。