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2009/12/09

◆日経平均は前日比135円安の1万4円と続落。8日にギリシャの格下げやドバイ不動産開発会社の赤字決算発表を受け信用市場で懸念が広がった。ドルが対ユーロで上昇し、NY金、原油など商品相場は続落し、欧米株も下げた。また、日本政府は8日に7.2兆円の緊急経済対策を発表した。が、20日にデフレ宣言した国をどう再生していくかなどは見えず、海外で円が全ての主要通貨に対し上昇し、東京市場でも円高基調が続いたことが利益確定売りや戻り待ちの売りを誘った。しかし、終値で1万円台は維持した。■注目はこの日、日経平均は日中の上下幅がわずか63円にとどまったこと。しかも、後場に至っては、わずか34円しか上下幅のない極めて模様眺め気分の強い展開となった。世界の出遅れ市場として前週初めから6連騰で1086円上げたが、きのうきょうの2日間の下げ幅は163円、15%にとどまり、中期相場を占う26週移動平均線へのプラスかい離を維持した。海外勢次第という他人本位の相場が続くが、この週末のSQ算出日を控え、強弱感が対立しやすい時間軸のなかで、何かが始まる前の奇妙な沈黙が続いたといった感が強い。わずかな材料でも強弱感が一気に対立する前触れなのか、あすだけが知っている?

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◆スクリーン(7735)は、きょうの続伸で期待感が膨らみつつある。買いを集めたのは、野村証券が8日付けで目標株価を引き上げ、投資判断「1」(強気)を継続したこと。個人投資家など目先資金の買いを誘ったものだ。ただ、野村では以前から折りにつけコメントを続けており、今回だけ強気して終りといった類のものではなさそうだ。

◆「丸亀製麺」店チェーン運営のトリドール(3397)は2日に75日移動平均線にタッチした後、4日間の急反落で、11月に続きあすにも200日移動平均線を割ろうかといった格好となっている。下げるのは11月度既存店売上高のマイナス幅が自社競合を理由にマイナス幅が拡大したため。これを予想外の不振とみて失望売りが膨らんでいるもの。ただ、戦術上、今現在は、先行き楽観に至るまでの波風が立つ時間帯だとみており、悲観視する必要はない。まずは、目の前に迫りつつある200日線との絡みがどうなるか、押し目買いを何処からはじめるかを引き続きウォッチングしたい。

◆楽天(4755)も3月安値4万2000円台を基点とした上昇基調を描いている。そして、6万円台後半の07年1月以来の頑強な上値関門を12月に入り突破し、7万円台に乗せてきたばかりだ。二段上げの上昇基調もきれいな形だ。7万円絡みでも、まず打診買いしたい。東証1部市場が軟調展開であっても、自力で主役を演じるこがの出来る銘柄であり、好チャートのここは一段高が期待される。

◆7日付けで、モツ鍋の季節入りだとし奨めたのは、牛肉、内臓肉輸入で先駆のエス フーズ(2292)。薄商いが癪の種だが、「今10年2月期は増収微増益で売上高から純利益まで過去最高更新見通し」。今週まで4週連続で52週線に絡んで底練りが続いており、昨年10月からの上昇波動から、ウォッチング継続予定は不変も、ここは「ちょっぴり打診買いは、可」としたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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