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2010/09/10

◆9月第2週末、日経平均は前日比140円高の9239円と続伸した。9日の欧米株が上昇し、円がドルに対し小幅ながら5日ぶりに反落、対ユーロでも4日ぶりに反落したことから、輸出関連株、素材・資源関連株など景気敏感株が連日で値上がり上位となり相場を先導した。9日発表の米前週分失業保険申請件数が予想以上に減少したうえ、米7月貿易赤字幅が前月比大幅に縮小。結果、米長期金利が上昇して日米金利差が拡大したことから円が売られ株式買いが先行した。■直近の東京市場では売買シェア(金額ベース)の3分の2を占めている外国人投資家の動きが止まった感がある。しかし、統計上では5月以降継続して64〜65%台を占めている。むしろ、公的資金(8月第4週は信託銀行の売買シェアがそれまでの6%台から8.0%に上昇しているが)や個人投資家など国内勢のシェアが一段と細ってきていることが「日本株式は死んだ」ような状況を生んでいる。もちろん、国内はデフレ状況から脱せず、従来方式の公共投資ははやらず、民主党はなにかとバラまき政策をうってきたものの、消費が景気の牽引役となれないまま低空飛行。そして、輸出は円高により牽引力が低下。しかも、台湾、韓国に続き、中国、タイの工業力は急速に向上。中東各国もまた環境大国を目指し邁進中、プラント建設は日本の得意とするところで日本勢を潤してきた。が、今支配するのは中東のトップであり、国家プロジェクトを率いるトップ。アジア同様に、力関係は変化というよりも逆転している分野が増えつつあるという。週明け14日には次の首相を選ぶ民主党代表選だが、何の良き香りも放っていない悲惨。■当欄は前週末3日に、「日経平均の週足は、前週、年初来安値圏でやや陰線幅が大きくはあるが、下ヒゲを引いた。そして、今週、昨年5月以来の取引時間中の8800円割れをみた。<3日の米雇用統計が想定以上に落ち込むことがなく、米国株が堅調で、円が軟調だった>とすれば、この2週間の週足が、上値を試しに行く相場を示唆していることから、9500円台回復は簡単といえる」と記した。そして、今週、3週連続となる「底値圏で、下ヒゲの長い小幅陰線足を引いた」。きょうは上値を追うに必要な、出来高20億株前後、売買代金1.5兆円を超えた。米国景気に対し先行き懸念は強く、日本の経済力にかつてのような自信はなく、当欄の「基本弱気」は変わっていない。大きく跳ねれば、新規売りから入っても良いかもしれない。が、どんなに厳しい環境下でも、それなりのリバウンド相場はある。今が、そのチャンスか?日経平均が先物先導で浮上するとき、日経平均の動きと同調する確率が高い京セラ(6971)や輸出関連株などに注目したいが、為替の円反落もしくは軟調が前提となる。

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◆当欄では、日経平均に関係なく、中長期線沿いの上昇基調を守っている銘柄をやはり、引き続きトップピックとしたい。26週線沿いの上昇基調を崩さないナブテスコ(6268)。52週線割れを買い場としてきたリチウムイオン電池正極材の戸田工(4100)、26週・52週線沿いの上昇基調マクドナルド(2702)、52週線沿いのシスメックス(6869)、26週線沿いのホトニクス(6965)などだ。前号で記した「ディズニリゾート」のOLC(4661)は、04年以来の上値ネックラインを突破した力に乗って、もう一段上を飛んでみたいものだ!? 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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