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2007/11/20

◆21日は上値を試す動きとなりそうだ。20日、前場終値は、日経平均が1万4756円、TOPIXは1422ポイントと揃って年初来安値を更新した。が、後場は様相が一変、引けにかけ14時前後に一息いれたほかは急速に値を戻し、そろって、この日の高値圏で終った。アジア14市場星取表は6勝8敗だが、東アジア5カ国では韓国を除く日・中・台湾・香港が後半上げに転じる同じパターンを描き、支えあった。続く、欧州市場、米国市場とも反発しスパイラルダウンは一服した。東京市場で変わったことといえば、1ドル=109円台に進んだ円高が、午後には110円台央近くまで緩んだことか。また、前場寄り前の東証1部市場注文状況で、大口成り行き注文が差し引き3430万株の売り越しとなり、外国証券13社の注文状況は差し引き5020万株の大幅売り越しだったという。海外株安、円高が嫌気され見切り売りが広がったうえ追い証にかかる売りがどっとばかりに膨らんだことが、逆に転機となったようだ。結果、出来高は8月17日以来の、売買代金は10月17日以来の高水準となった。日経平均はザラ場3度目となる1万5000円割れとなったが終値ではいずれも1万5000円をオーバーしたことから安堵感も広がった。新日鉄(5401)は前場に600円台を割り込んだが、結局15円高の644円と反発に転じて終った。同様に「安値更新後、上げに転じる」パターンとなった銘柄は多い。もっとも、米サブプライムローンによる金融機関の「虚業」での損失拡大への懸念は拭えたわけでなく、住宅関連不況、実体経済悪化の芽も摘まれたわけではない。

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◆前号紹介の日合成(4201)は、寄り付き直後に656円まで売られ75日移動平均線を割り込んだものの、10時前には上げに転じ、プラスかい離を回復。結局24円高の704円と4日ぶりに反発し、75日線を上抜いて終った。依然、上昇基調を継続中であり、1日の年初来高値775円を狙う動きが続いていると見てよさそうだ。

◆当欄注目のJUKI(6440)が20日に発表した07年9月中間連結決算で、経常利益は会社期初予想の60億円を大幅に上回る前年同期比39%増の88.62億円で着地。計画を大幅超過達成した。が、それでも同社は、「下期は原油高など不透明要因が多い」という相変わらずの“いやしい・不届き”な理由で通期経常利益予想は微増とする従来予想をあつかましくも据え置いた。投資家のいらいらは募るばかりだ。このままでは、前期決算同様に今期も決算発表当日になって今期業績予想の大幅増額修正を併せて発表。かつ、続く「来09年3月期業績見通しは大幅減益になる」と恥知らずにも投資家を裏切る業績予想を発表することになろう。そして、昨年、今年と続いた大幅減益の業績予想に株価が暴落したパターンを繰り返すことになろう!?毎期強気予想も減益決算、というパターンの企業は許せないが、超弱気予想も結果は大幅増益を繰り返す企業もまた罪は大きい。

◆家電量販店株に続き、厳冬関連株として三陽商会(8011)やUアローズ(7606)が買われるなど人気の蚊帳の外にあった消費関連の一角が動意している。●新東京タワー関連の東武(9001)の一員・東武ストア(8274)も強烈な切り返しで4日連続高値を更新、10年ぶり高値となった。が、PERはまだ15倍台にすぎない。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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