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2008/04/03

◆米国時間4日朝の雇用統計発表を控えたこの日、東京外為市場は1ドル=102円台後半に円安が進み、日経平均株価は3日続伸。東証1部出来高は依然20.7億株、売買代金が2.37兆円と低水準に代わりはないが、投資家心理に若干の余裕らしきものが芽生えつつあるといった風。特に、前日は三菱商(8058)が風力発電特化のファンドを設立したと報じられたのに続き、この日は、東芝(6502)が米原子力発電4基、1兆4000億円で受注することが判明したことから、昨春来当欄で紹介し大相場となった後、はしごを外されるように急失速していた原子力関連株にストップ高銘柄が続出した。アジア・太平洋市場星取表は11勝4敗で、台湾を除く日・韓・香港・中の4市場はそろって、右肩上がりの相場となった。バーナンキ米FRB議長は議会証言で、サブプライム問題と90年代日本の金融システム危機との比較では、違いを示し、いっしゅうしたという。

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◆日経平均が3月17日を基点に上昇基調に転じたように、多くの銘柄が同日に底入れ、反転のチャートを描いてきている。問題は、明るくなんとかなりそうだといった気分がどのくらい続くか、そして、先行きに「希望という輝き」を見出だせるかがポイントとなる。■新興市場が芳しくない1〜3月相場の中でも、太陽電池関連株、風力発電関連株、リサイクル関連株は堅調展開が続いた。そして、この日、東芝が好人気となり、<風力発電、原発関連でかつ経済産業省支援する国産初となる小型ジェット機(MRJ)開発>の三菱重(7011)が活況裏に急伸。前日上抜いた75日線へのプラスかい離を広げ先行き相場への期待が膨らむ。環境サミットと呼ばれる7月洞爺湖サミット関連銘柄の本命は、室蘭市に工場があり原発での圧力容器、加圧器などで世界シェア8割といわれ、1〜2月の安値時にも24カ月移動平均線を下回ることのなかった日製鋼(5631)。この日、1900円台に突入し、昨年7月上場来高値2105円が射程圏に見えてきた。いったん、火がつくと人気が循環するのが原発関連株、ストップ高したトウアバルブ(6466・東2)、木村化(6378)・・などのリバウンド幅は大きい!?

◆ジュリアーニ前NY市長経営の投資会社は日本で風力発電会社グリーンパワーに投資しているほか、好チャートとなっているデジタルガレージ(4819・ジャス)、その傘下にあるカカクコム(2371)に投資しており、ともに上昇基調を継続。純粋持ち株会社のDガレージは2月安値13.8万円から出直り基調にあり、この日、21.9万円まで買われ戻り高値を更新、1月高値24.5万円を窺う格好となっている。

◆マルハニチロ(1334)は166円まで戻り、3月につけた175円の年初来高値に迫っている。高値更新からもう一段上の中期上昇基調をたどると期待してよさそうだ。この日は、●日水(1332)が急反騰し25日線の上方かい離を回復した。前3月期決算悪は織り込み済み、今期業績回復期待を買う動きとなった。「世界水産物獲得競争」の流れは不変であり、押し目は拾っていこう。

◆ハイテク、半導体関連株では、「よく下がった銘柄ほどよく上がる」の線からリバウンドが期待されるが、当欄では、アドバンテスト(6857)の3500円水準までのリバウンド相場に期待したい。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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