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2009/03/09

◆9日、3月第2週明けの東証1部市場で日経平均株価は前日比87円07銭安の7086円03銭と続落し、終値で、1982年10月6日以来26年5カ月ぶり安値となった。TOPIXも10.86ポイント安の710.53と3日ぶり反落で1982年12月22日以来26年3カ月ぶり安値となった。引き続き、世界的なリセッション(景気後退)が深刻化し、企業業績の悪化、デフォルト(債務不履行)などの急増懸念が広がった。東京外為市場では1ドル=98円台後半と1円以上の円安ドル高となったが、これは「悪い円高」だといえそうだ。

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◆企業活動が収縮していることは、雇用情勢やスポーツなどの支援撤退で明らかだが、これをまともに食らっているのは電通(4324)。6日発表の2月単体売上高状況は前年同月比21%減の972億円と大幅に減少した。景気低迷に伴い企業が広告費用を抑制、中核であるテレビ部門が17%減と大幅に落ち込んだ上、新聞や雑誌なども2ケタ減となった。前週末付けた単元株変更後安値1282円は割り込まなかったものの、下落基調に変わりはなさそうだ。

◆原発関連株では主役と目された日製鋼(5631)が冴えない。一方、個人投資家好みといわれる木村化(6378)は2月24日に532円の直近安値を付けた後の動きがいい。26週移動平均線を挟みまだすっきりした格好にはなっていないが、上下どちらかに放れる時が近づいたか?日製鋼は前週の日経紙でも評価したように原子炉の容器などを手掛けており、世界でなくてはならない存在だ。が、その分、安心買いもはいりやすく、株価が下げながら、信用買い残株数は膨れ上がり、需給は大きく悪化してしまった。2月27日現在の買い残株数は1954万株で昨年大納会時の640万株から3.1倍化だ。売りは逆に71万株減の627万株。貸借倍率は0.83倍から3.12倍に悪化している。これでは、動けというほうが無理!

◆この日の介護関連株星取表は5勝2敗1分。下げたのは主力のニチイ学館(9792)とセントケア(2374)。ニチイ学館は先に、いったん、調整があっても不思議ないとしたとおり。1450円の25日線か、もう一段下の1270円前後にある75日、200日線が押し目買い場面とみる。●前週13週線に瞬間タッチした当欄主力と指名のメッセージ(2400)が続伸し52週線へのプラスかい離を守っている。日足では25日線を6日ぶりに上回った。もう一歩前進できるかが注目される。●ケア21(2373)も下ヒゲを付けつつ上値を追う格好となっている。あせらずいきたい。●当欄のきょうの介護関連注目株は、ベネッセ(9783)。通信教育最大手だが、子会社で入所介護サービス事業(介護付き高齢者向けホーム運営)を行っており、ホーム拠点数は国内最大規模。中勢三角保ち合いを形成しており、今週末に26週線に対しプラスかい離してくるようだと、上昇基調入りが鮮明化する可能性が高まるとみている。

◆昨年秋に紹介し、12月に36.4万円の上場来高値を付けたセブン銀(8410)は外国人売りなどに押され下げが厳しい。この先、突っ込みを買いに行ってよいものか、ここから考えてみたい。買うとしても、洪水の最中であり、調整時間が必要とみているが・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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