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2006/11/09

◆NYダウの過去最高値更新もさえない景況感、慎重すぎる企業業績、株式需給の悪化などを背景に買い人気が続かない。この日、開場したアジア16の国・地域の株式市場で、下げたのは日本、台湾、オーストラリアの3カ国のみ。マザーズ市場とヘラクレスは後場切り替えし小幅反発したものの、日経平均は小幅安に下げ幅を縮小するにとどまった。■TOPIX業種別株価は指数で、値下がり率トップとなったのは不動産セクターだ。不動産株は大半が10月24日に年初来高値を付けた。が、その後は上値を切り下げる展開となっている。そんななか、JPモルガン証が8日付けで投資判断を引き下げた三井不(8801)が急落したことから、売りが広がった。三菱地所(8802)は13時に、9月中間決算の発表と同時に通期業績予想増額修正を発表した。経常利益は期初計画を増額し前期比19%増益に修正した。が、一時125円安の2605円まで売られた。10月高値で業績増額期待は織り込まれたと見られたという。■クレディ・スイス証では不動産セクターに対し、@会計基準の変更リスク、A金融商品取引法やB新BIS規制の施行など不透明感が高まっているとし、「近く発表される四半期ベースの不動産業向けの貸出残高の伸びに鈍化の兆しが出ていれば投資評価を引き下げる」としている。直近、急落したものの、TOPIX不動産指数、個別銘柄とも52週移動平均線を下支えとした上昇基調は継続している。本欄6日付けで「利益確定売りを推奨」したが、中長期投資作戦では、いたずらに弱気になる必要はないと考える。業種別指数、個別株とも52週線をチェックしてほしい。このことは、買うのは52週線攻防戦まで値幅調整するのかを見てからでもよい。

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◆島津製(7701)が続落した。ただ、前日の決算発表で材料出尽くし感が広がったとは思えない。目先気になるのは、高値圏で3週連続上ひげの長い週足が続いていること。しかし、02年10月から4年間という時間をかけて4ケタ挑戦まで上げてきた相場だ、これまで通り慌てず状況を見ていこう。●タムロン(7740・ジャス)は好決算プラス東証1部上場の明るいニュースが重なったことで続急落したが、下値きりあげの中の風景とみて下値を拾う算段したい。一方、三菱鉛筆(7976)、新興プラン(6379・2部)は順調。岡谷鋼機(7485・名)は一服。いずれも強気を継続する。■この日、海運3社が業績を増額修正した。テクニカル面からは、04年10月以来の長期往来相場から上に抜けつつある川崎船(9107)に妙味がある。10月に90年7月以来の高値をつけており、郵船(9101)、商船三井(9104)が出直れば、出遅れ感の強い川崎船が優位に立つとみてよい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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