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2015/08/31

◆週初めであり、かつ、8月末となった東京市場で日経平均株価は前週末比245円84銭(1.28%)安の1万8890円48銭と4日ぶりに反落した。前週末の米国市場では、直近で後退していた米利上げ観測が盛り返したと伝わりNYダウは小反落、SP500種、NASDAQ指数は小反発と小動きとなった。東京では、円4日続伸展開も、なお、中国株がやや軟調展開となるなど中国発の世界金融市場懸念は拭えず、日経平均は朝方に1万9000円台動も、10時台に再度顔をのぞかせた後、失速。後場には、14時台前半まで何度か1万8800円台割れシーンがあった。

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◆前週土曜日は80年代バブル期からの知友アナリスト有賀泰夫氏のセミナーに出た。随分久しぶりとなった出席だが、見知った顔は多く、セミナー後には渋谷西武近くで懇親会にも出席。セミナー後、渋谷の夜の街に出てセミナー会員方とする証券論議をあれだこれだとやって筆者には久々に愉快で楽しい夜となった。当欄こだわりのプリマハム(2281)は食肉加工大手ではあるが、時価総額は871億円と1000億円未満であり、市場では依然、大部屋俳優?の位置でしかない。それでも、長期収益低迷から瀬戸際まで追い詰められ苦しんだ後、全社挙げてのコスト削減が奏功し、成熟市場のなかで急速にシェアアップを図り、ハム・ソーセージの売上高営業利益率は15年3月期4.4%と伸び、収益力はトップとなってきた。有賀アナリストレポートによれば、ただ、ハム・ソーセージ以外の加工食品は多品種少量生産型が多いため収益貢献度は小さい。第1四半期ではコンビニベンダー事業の回復が急ピッチとなったことも同社業績への信頼感も増しそうだ。この日の今期予想PERは13.2倍・・。時価総額1000億円以上の食品株は34社あるが、PER20倍台割れは同社と19倍前後の不二製油(2607)のみ。アナリストは収益規模と時価総額が低いことから同社カバーは乏しい。そのことが、先行きのチャンスを勝ち取る好位置にたたずんだままの状況につながる。同社中期計画では来期営業利益は14.1%減益予想。しかし、これは、来期に大型新工場稼働があること背景。しかし、今期増額となれば来期は上ブレ期待もある。有賀アナリストは、ここからは、今期PERではなく、来期のPER16.8倍で考えた方がリスクは乏しいとリポートで指摘した。会社計画の来期予想PERが25倍=626円を超えてくるようだと短期的には買われ過ぎ感が出るかもしれないが・・。と記した。

◆また、今では、欧米でも「和食」通る日本食物文化の決め手「味」を支配する1社であるアリアケジャパン(2815)は、今月高値5590円(権利落ち修正後では最高値)を付けた後、前週には4520円と失速。10ヵ月ぶりに中期移動平均線(13週線)を割り込んだ。しかし、この日早速、終値は5060円と5000円台と併せて回復してきた。畜産系の天然調味料でトップであり、外食チェーン店向けも拡大。NHKでは深夜放送のアニメでも外国人の日本食の食べ歩きを紹介しており、和食の味のうんちくが種々登場する。その味を工場化したのは同社が最初であり、他社参入は難し世界とあって、ここから久々に、相場展開をウォッチング開始しよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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