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2011/02/24

◆首を引っ込めて嵐が通りすぎるのを待つしかない?いや、待っている間に体ごと嵐に運び去られてしまう?昨秋以来、米国市場に先導されて日米欧同時株高が続いてきた。しかし、エネルギー大量消費国の米国経済にとって、原油価格が約2年4カ月ぶり1バレル=100ドルはいかにも重荷。もちろん、思うように景気が浮上してくれない日本も同様だ。北アフリカの石油産出国リビアに伝播した長期独裁政権忌避の動きが100ドル原油を生んだものだ。昨秋以来、米株式市場は、低金利、過剰流動性を背景に「いいとこ取り」の姿勢で強気相場が続いてきた。しかし、原油高騰、NYダウの2日連続100ドル超下落は「いいとこ取り」の楽天主義の終わりを示唆する?それとも、今夜、早速、切り返しに転じていく?■市場筋推計の「外資系証券の朝寄り付き前成行き注文状況」によれば、売り注文数は前日比さらに590万株増えて2560万株と2010年11月24日以来の高水準となった。一方、買い注文株数は480万株増の1640万株にとどまり差し引き920万株の売り超だった。出来高は25.7億株と14日連続の20億株台乗せで、きょうまでの3日続落中は25億株を超える大商いだ。円高で原油高は割引できるとしても、日本経済には追い打ちとなる。今しばらく、米国市場次第の油断ならない緊張感ある相場が続きそうだ。いずれにしても、先が読めない状況下では、動いた方が負けとなる、やはり、首を引っ込めて嵐が通りすぎるのを待つしかないか。

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◆当欄銘柄も厳しい状況となっている。アンリツ(6754)は15日に812円の04年11月以来6年3カ月ぶり高値をつけたが、きょうの安値は710円。13週移動平均線が678円、中期相場を占う26週線は604円・・だ。もちろん、次世代通信規格LTE関連の計測器が業績を牽引し新たな成長の時代に漕ぎ出すことが注目材料であり、期待は大きい。18日現在の貸借倍率は0.64倍と売長状態にある。13週線、26週線を待つ二段構えの姿勢で時を待ちたい。●メッセージ(2400)とマクドナルド(2702)は前号を参照してほしい。

◆また、先にも記したように、科研薬(4521)は07年1月高値を中心とした上値関門を突破した後、上値ネックライン前後で足固めの動きが続いている。ただ、世界同時株安局面となったことで、いったん、急落シーンがあっても不思議ない。ポイントとなる26週線は955円にあり、ここからほぼ100円下の水準だ。全般相場が本格的な調整局面となった場合は880円台にある52週線が最後の抵抗ラインと想定。同社株価は内外相場動向が決定するとみて、13週線よりも調整幅の大きな26週線水準で待ち受けたい。テーマは、「業績好調が続く再生医療関連株」。引き続き、突っ込み場面を待ちたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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