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2008/10/10

◆9月下旬、3年間戻っていた日本橋・茅場町を離れた。学生時代、熱帯魚用ポンプ製造会社に大学の映研サークル仲間と一緒にアルバイトしたのが茅場町だった。そして、最初に就職した証券会社も当然、東証と通りを挟んで面していた。そして、98年1月末まで30年弱通った。1976年の「ニクソン・ショック」、80年代後半の「バブル相場」、87年10月の「ブラックマンデー」、そして、90年以降の「失われた13年」(日経平均株価は89年12月末終値3万8915円、ザラバ高値3万8957円から、03年4月の7603円まで下落)」をうまいかへたかは別として過ごし、今、何度目かの大暴落に向き合うなかでの職場移動となる。そこは、大学時代、多くの先輩たちが下宿していた中央線沿線の街・・。

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◆日経平均株価は10日9時41分に8115円、1000円超下げる場面があり、結局9.6%安の8276円で週末相場を終えた。25日移動平均線に対するマイナス・カイ離は27%と広がった。「信用危機の深刻化で、世界経済がリセッション(景気後退)に陥るとの懸念が強まった」。当欄では、<リセッションなどという生易しいものではない。もう、「恐慌」に向かって落ち込んでいるのではないか>と憂えているのだが・・。9日の米国株は、NYダウが8579ドルまで下げ7連敗となり、10日の世界株安連鎖を導いた。NYダウは先々週末9月26日終値から10日間(2週間)で33%安となった。ブラックマンデー時は2週間長大陰線を引き、3週目の月曜日までに34%下げたがそれとほぼ同じ幅だ。その後、12月第1週に二番底を打ち、ようやく底入れとなった。ちなみに、知友によれば、1929年の恐慌時のNYダウは25日移動平均線に対し30%マイナスカイ離したところで目先底打ちしたという。日経平均のマイナス・カイ離率27%はこれに近い!しかし、「といっても、29年の暴落からその後3年かけて90%下落した」というありがたくない話まで聞かされた。つまり、ここから買い戻しやリバウンド狙いの買いにより短期的に急反騰したとしても、<二番底をつけない限り、「戻り売りすべき」>となる。

◆中堅不動産の破たんが相次いでいるが、前日にはニューシティ・レジ(8965)がJ−REITで初の破たんとなり、きょうは中堅生保大和生命が破たん。高島屋(8233)は阪急・阪神百貨店を持つH2O(8242)と11年をメドに経営統合すると発表・・。米国発の金融危機は一段と深刻化している。「企業の倒産リスクを取引するCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)指数は過去最高だった3月の米大手証券ベアー・スターンズ破たん時を上回る水準まで上昇し、国内のクレジット市場は混乱状態に陥っている」との報道もあった。<上記のように、いったん急反騰場面があっても不思議ない水準に株価は下落している>。反発場面は、指数採用銘柄から先行して上げ始め、全面高となろう。目先勝負というわけだが、早降りが不可欠。

◆セブン銀(8410・ジャス)は75日移動平均線を若干下回り、13週線を割り込んでしまったうえ、週足はいわゆる「つつみ線」(陽線の翌週・翌日に直前の値幅を完全につつんだ陰線)に近い足(今週高値が3日の最高値を抜けなかった)となった。最高値圏で出たものであり、「売り」を示唆する!週明け以降の動きに懸念。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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