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2010/01/29

◆1月最後の日の日経平均は前日比216円安の1万198円と反落。朝方から売りが先行、10時頃から後場寄り付き直後まで下げ幅を縮小する場面があったものの、その後は、引けにかけ売り直された。前日の反発で一息ついたものの、欧州の財政問題に端を発し、28日の米国市場で、ユーロが下落。企業業績の減額修正発表や計画未達などに失望売りが嵩み、米株は急反落した。東京外為市場で円はドルに対して90円台前半へと反発。加えて、アジアで中国を除き朝方から売り優勢の展開となる(中国も終値では下げに転じた)など冴えない相場が続き、日経平均は安値引けで、今年の安値をつけた。■200円高で終れば24カ月移動平均線へのプラスかい離を回復し、2月相場への期待感が広がるはずだった。しかし、結果は、逆に200円超の下げ。15日高値から7.1%の下げとなり、26週移動平均線を割り込み、週足ベースの一目均衡表の「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限をわずかだが下回った。■月足、週足、日足ベースとも昨年3月安値を2008年10月安値に対する二番底とした上昇基調にあり、今回は、昨年11月安値から1月高値にかけての上昇相場の調整場面と捉えている。が、11月安値を割り込む事態となれば、話は違ってくる。アメリカの金融規制強化、中国の金融引き締め懸念、そして、欧州の何カ国かの財政懸念・・は、日本経済の地力が落ちている中では不安が伝染し、一段安の懸念がある。しかも、昨秋からの上昇相場は海外勢の一気大量買いがあってこそ。その海外勢は欧米本国相場に火がつけば・・。きょうの市場筋推計「外資系証券朝寄り付き前成行き注文状況」に厳しい状況が見てとれる。売り注文株数が3490万株と膨らむ一方、買い注文株数は1830万株と減少。26日から売り越しに転じており、今週25日〜29日合計では売り1億1400万株、買い9560万株、差し引き1840万株の売り越しだ。■2月相場は、投信以外の国内機関投資家が動けないなか、個人投資家は決算発表や業績修正の発表を見て短期売買に動くだけ。海外投資家の売りに受け皿はない!?

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◆来週は1日発表の中国PMIの動向、米ISM製造業景気指数、そして、5日発表の米1月雇用統計、そして、連日発表が続く米企業の10−12月期決算動向が注目点であり、国内企業の決算発表と通期業績予想の修正動向が注目される。●トヨタ(7203)は米中でのリコール問題に伴うショックをどう乗り越えていくか?が問題。安全神話と低燃費、ハイブリッド車での環境対応の姿勢が一度は世界自動車販売台数1000万台の夢を見させてくれた。が、リーマンショック後の世界経済不況は先進国での自動車需要を減退させる一方、中国をはじめとした新興国市場の急拡大と様変わりの状況となった。世界に展開した工場の再配置も課題だ。立ち直りを期待しつつ、様子を見守るしかないか・・。

◆楽天(4755)が連日で昨年来高値。ただ、海外株式市場が、個別銘柄を手掛けることが難しくなる厳しい状況となれば、高値波乱は必至。ここは、新規買いは見送り、利益確定売りを考えるべきか。●きょうも20万円台で突っ張ったメッセージ(2400)も同様。ただ、直近紹介できょうも昨年来高値を更新した日清医療食品(4315)や日本調剤(3341)はまだ相場に手垢がついていない。08年10月を基点とした上昇基調が崩れない間は、チャートをチェックしつつ、突っ込み場面で買い場を探そう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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