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2008/01/25

◆短期相場体温計の新日鉄(5401)は3日続伸し一時75日移動平均線の700円にあと3円と迫ったが、この3日間では一番低い値上がり率で破天荒だった1週間を終えた。22日安値600円からは16%の上昇だ。13週線は上抜いたが、75日線突破は週明け以降の課題となった。さいわい、市場のセンチメントは若干好転した。世界株価暴落を背景に米金融当局がサブプライム関連問題に対し金融面、政策面から手当てを急いだからだ。週明けのヤマは30日のFOMC(米公開市場委員会)後に0.5%の利下げが行われるかどうかであり、行われた場合に、株価が続伸するかどうかがポイント。アジア・太平洋15市場の星取表は15勝0敗。インドが大幅反発し、香港も大幅続伸したが、中国・上海総合指数、上海・シンセンCSI30指数は日本と同様に3日続伸だが、2指数とも1%弱の上げにとどまったことには注意を払うべきか?

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◆さて、日経平均株価は、週足が、「底打ち」を示唆する<底値圏で、(72円幅の)陰線で、1057円幅の長い下ヒゲを引いた>。日足ベースでは、21日安値1万3320円と翌22日高値1万3125円の間に開いていたいわゆる「窓」をこの日埋めている。この2つのパターンは、中勢上昇基調に転じるサインであった。今はどうか?当欄では、海外から厳しい下げが伝わってこない限り上値を試す動きが続くとみたい。■この日、新日鉄など東証1部の時価総額上位30銘柄中、たった1銘柄値下がりした。任天堂(7974・大)だ。(主戦は大証)、前日、今3月期連結営業利益を大幅増額修正し前期比倍増益見通しを打ち出した。にもかかわらず!同社株を売却し、他の銘柄に乗り換える動きが広がった。それは、05年夏の1万1000円台水準(長期上昇相場の基点なら03年5月の7970円)から昨年11月1日の上場来高値7万3200円まで大幅高したことで、好業績は織り込まれたと見られたからであろう。

◆新しい上昇相場に移るには、主役、中心テーマが新鮮でなければならない。年明け以降当欄が期待したのは、大林組(1802)、清水建(1803)など建設セクター。大林組、大成建(1801)はアラブ首長国連邦(UAE)などで交通インフラ整備事業を手掛けていることからピックアップしたもの。●大成は日経平均のように<下ヒゲが極端に長く陰線幅の小さな>週足を引いた。まずは上値を試すか?●一方、大林組は23日に539円まで突っ込んだ後、608円まで切り返し、9日の高値618円突破から「もうひとつ上の」レベルを目指す構えとなっている。●なかでもテクニカル面で「強気」を誘うのが清水建。昨年11月に421円の安値を付け底入れ。下値を切り上げており、この日は568円まで買われ、21日の戻り高値567円を超えた。週明けは一段高が期待される!■薄商い不人気銘柄だが、23日に03年12月以来の安値229円まで売られた鉄道信号工事の保安工(1957・東2)を時価から拾いたい。今3月期予想PER6倍台、PBR0.38倍に着目すれば2部の不人気株ではあるがいかにも割安感が強い。業績は増収増益基調が続いている。●日電産(6594)傘下入りして1年もたたずに、今3月期経常利益最高更新見通しとなった日サーボ(6585・東2)は上昇基調持続。<下ヒゲの長い週足>を2本連続刻んだここから強気したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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