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2009/06/09

◆日経平均株価は前日比78円81銭安の9786円82銭と3日ぶりに反落。8日のNY市場が総じて軟調展開となったうえ、国際商品市況も続落基調となったことから、金融株や資源エネルギー株、主力輸出株を中心に利益確定売りが先行。日経平均は前日比プラスに転じる場面がなく、後場は、9700円台でのもみ合いに終始した。TOPIXも8.65ポイント安の918.24と3日ぶりに反落した。 米FRB(連邦準備制度理事会)が先のストレステスト(健全性審査)後に承認した米10銀行銀行の増資を承認したと伝わったことから、世界の銀行の増資懸念が広がり、株式需給が悪化するとの味方が、アジア市場で売りを誘った。

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◆東証1部市場の個別銘柄値上がり率ランキングでは、従来から仕手材料株、低位思惑株といわれた範疇にある銘柄がトップの兼松日産(7961)以下上位にずらりと並んだ。この動きは、全般相場の方向感がつかみにくくなった時、物色難ながら買い方はこれまでの上昇相場で回転を効かせてきた余裕がある時に見られる流れ。騰落レシオを見るまでもなく、相場は高値波乱期に入ったことの表れともいえる。

◆一方、GSユアサ(6674)は一時903円まで買われ、5月28日からきょうまで9日連続で上場来高値を更新した。テーマ関連の好需給、全員参加型銘柄の浮揚力の高さはすさまじい。ただ、売り方買い方の力のバランスが逆転した場合は、一気の下げに転じるのはいつも通り。ディーリング相場に「明日」はない!?ちなみに、5日現在の貸借倍率は前の週と同じ0.65倍。だが、売り残株数が323万株増の3922万株、買いは215万株増の2565万株と売り買いとも厚みを増した。ただ、「下手をすれば、GSユアサにガラがきたら、環境関連株全体がいったん瓦解する懸念がある」、とは大げさか?

◆介護関連株では、先に野村リポートをきっかけに急騰劇を演じた有料老人ホームを手がけるメッセージ(2400)が3日に15万6700円の年初来高値を付けた後、調整に入っているが、下値は通常相場では12万円台後半程度とみて拾いたいところだ。●この日、一時5000円高の6万4000円ストップ高に買われたのは、訪問介護サービス事業を展開するケア21(2373)。8日に09年10月期上半期連結決算を発表し、営業利益が会社予想を2200万円上回る前年同期比51%増の7700万円で着地。通期営業利益予想を従来予想の2億1000万円から前期比62%増の2億5000万円に増額修正したことがきっかけ。03年に株式を上場して以来、中勢上昇相場はない。調整終了後のメッセージとともに、4月からの初の介護報酬引き上げを追い風とした、小型株相場が期待される。

◆9日付の日経新聞朝刊が、「ハイブリット車や電気自動車向けのエンジンにあたる駆動装置を開発し、マツダの水素ハイブリッド車に供給を始めた」と報じた安川電(6506)に妙味がありそう。きょうは676円まで買われ年初来高値を更新した。5月27日に460円の直近安値を付けた後、急騰。いったん買い場探しが必要だが。全般相場波乱となれば、チャンスが広がるとみて打診買い、それまではウォッチングを続けたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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