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2010/07/29

◆日経平均は前日比57円安の9696円と反落、TOPIXも5日ぶりに反落した。売り先行で始まり、後場寄り付き直後には前日終値にあと20円と迫る場面があったが、失速した。28日の米国では好調な企業業績発表が続いたが、6月の製造業受注額が予想外に減少したことや米地区連銀報告(ベージュブック)で一部地域の景気拡大ペースが鈍化したとの報告があったことからドルが売られ、NYダウは5日ぶりに反落した。これで、企業業績よりも、景気動向を重要視する流れは変わったと見るのは少々早すぎるとみるが、企業業績発表がヤマを越えるころには、秋口の景気動向を懸念する流れに変わるかもしれない。日経平均はまだ、先々週の戻り高値である9807円にさえトライしていない。その先には、6月の戻り高値で52週移動平均線に阻まれた1万251円が待ち構えている。海外市場がそこそこ堅調な時間帯に、1万200円前後の壁を突破したいものだが、自力走行が出来ないとなれば、戻りは限定的になるしかない・・?

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◆20日付け日経新聞朝刊が「パナソニック(6752)は三洋電(6764)とパナ電工(6991)を年内にもTOB(株式公開買い付け)や株式交換を実施して完全子会社化する。買収総額は9000億円規模になると見られる」と報じた(引け後に正式にTOBなどを発表)ことを受け、パナソニックが需給悪化などを嫌気され大幅安したことも市場を失望させた。巨大化した後、どこまでスリムにし、経営戦略が明確化するかが、国際競争で勝ち抜く鍵だが・・。筆者が初めて韓国を訪れたほぼ30年前とは、日韓(台湾もそうだが)のエレクトロニクス産業はまったく違った風景となっている。次々とトップを奪われ、コード番号6500番台〜6900番台にあった多くのエレクトロニクス関連企業は輝きを失っている。パナソニックのグランドデザインは?株を買いたくなるような絵なのか、チェックしたい。

◆シマノ(7309)が年初来高値を更新した。ユーロ高は欧州などを中心として自転車部品事業を世界展開する同社に不利だ。しかし、円高ユーロ安の為替逆境のなかも、27日に発表した今10年12月期上期連結営業利益が前期比倍増となり、通期営業利益予想を増額修正したことが連日で見直し買いを誘っているものだ。概ね52週線に下支えされたゆっくりではあるが上昇基調を刻み、4月7日の年初来高値を更新し、リーマンショック直前の水準に戻ってきた。ここを買うというわけにはいかないが、もう一段上を目指すことが出来るのか、ウォッチングを開始する。●マクドナルド(2702)は6月高値から9%下げ、26週線に絡み、200日線に急接近したところで下げ止まった。2000円〜2500円のこの6年間の上値ボックス挑戦はこれからだが、同社は営業利益から純利益まで上場来最高益更新が続いている。現在、展開中の不採算店の閉店と直営店のフランチャイズチェーン(FC)店移行で売上高の減少は続くが、採算は向上。遠くなく、増益ピッチが上がっていくと見られる。26週線〜52週線ゾーンは押し目買いゾーンとみて、買いタイミングをはかりたい。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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