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2011/03/24

◆震災後の風景は震災発生以前とすっかり変わってしまった。東京では、震災による被害は少なかったが、福島原発が被災。まさかの、原発の冷却機能回復を目指す厳しい作業が続いている。人がつくったもので「まさか」はない。何かきっかけがあれば崩れてしまうものだが、日本の原発史上で初めての厳しい現実との懸命な格闘が続いている。株式市場では、今こそ、震災復興関連株やまさかの「非日常的日常」生活を支える関連銘柄への物色が続いている。が、景気・企業業績の先行きに光が見えてこなければ、やがて失速するしかない。東電の計画停電が今夏、今冬と続く見通しだと発表。庶民の経済・生活もまた、失速する!?そうならないためには、まず第1に、福島第1原発の冷却機能回復が必要だ。その時が、「日常的日常」生活に戻る起点となる。

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◆日経平均株価は前日比14円安の9435円と小幅に続落した。23日の欧米株やNY金・原油先物など商品相場上昇にも反応は鈍く、上値の重い展開が続いた。震災復興関連銘柄への物色が続く一方、原発事故処理の長期化懸念や、千葉県でも2浄水場から放射性ヨウ素が規制値を超えたとの発表があり、加えて、被災したマイコン工場の生産停止に伴う自動車減産の波紋の広がり・・など懸念材料が多く、日経平均は前日終値を挟みもみ合う展開となった。欧州ではポルトガルの財政懸念にユーロが続落(円は上昇)、リビアでは多国籍軍が最高指導者カダフィ大佐軍への攻撃準備を進めるなど緊迫化。結果、NY金先物が10ドル以上あげ1トロイオンス=1438ドルとなり、銅などの金属価格の上昇を後押し。NY原油先物は1バレル=105.75ドルと終値ベースで2008年9月のリーマン・ショック時以来の高値を付けるなど旺盛な投資資金が商品市場に流れ込んでいる。その投資資金の一部が前週の東京市場にも流れこみ、15日の東証1部出来高は57億株と過去最高を記録した。ただ、海外の楽観論がどこまで日本で通じるかは疑問も残る。

◆が、当欄は、ここでは銘柄は広げたくない。3月期決算企業は、4月最終週から5月第2週が通常の決算発表予定日となる。が、12年3月期をどう打ち出すか?マクドナルド(2702)は12月期決算だから、不都合はないが、営業再開が出来ていない店舗があり、控え目に打ち出した今期予想を動かすのは期後半になりそうだが・・。株価は2000円割れを見て、27円安の2015円引け。●セブン銀(8410)はコンビニ銀行として拡大中。3月安値14.32万円が昨年10月の過去最安値14.16万円に対する二番底だとの確認には1月高値19.29万円をクリアが必要。18万円に接近したここからウォッチングを開始したい。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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