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2010/05/06

◆まだ大型連休の谷間のなかといえる東京株式市場で、日経平均は4月30日比361円安の1万695円と大幅に反落、TOPIX全33業種が揃って下落する全面安相場となった。週明け4日、5日の海外市場で、羅針盤とする米国株が大幅続落した。前週は、ギリシャ問題はあっても企業業績好調を買う動きが続いた。しかし、4日にはギリシャ債務危機がスペイン、ポルトガル、アイルランドなど他の国に広がることを懸念した売りが広がり、ユーロが1年ぶりに1.30ドル割れ。5日には、ギリシャでの緊縮政策反対行動中に死亡者が出、米格付け会社がポルトガルの格付け引き下げを示唆したと伝えられ、欧州各国政府の債務懸念が一段と強まり、欧米株式が続落。中国の景気過熱に対する金融引き締め懸念を嫌気し、上海総合指数が連日で安値を更新していることも足を引っ張った。東京市場は連休中とあって、海外市場安に対応できなかったが、その分がきょう一気に売りとなって広がったことから下げ幅が大きくなった。この日の朝寄り付き前の市場筋推計「外資系証券朝寄り付き前の成行き注文状況」によれば、売り株数は前週末比1030万株増の3250万株と大幅に増加した。一方、買い株数は1890万株減の1480万株となり、差し引き1770万株の大幅売り越しに転じた。国内投資家の利益確定売りなども広がり、素材・資源関連、金融関連、輸出セクターなどが下げをリードした。ジャスダック平均は3日続落し、東証2部株指数、東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数は反落した。■NYダウはギリシャ財政危機が広がるなかも、景気回復基調を背景に企業業績の好調が続くなか、2月8日安値9908ドルから前週初め4月26日の高値1万1205ドルまでほぼ一本調子で13.1%上昇した。そして、今、アジア市場は揃って下落・・。「流れに棹をささず」、「休むも相場」という、ここまで注目してきた銘柄、狙っていた銘柄のチャートを確かめ、中勢上昇基調を継続している銘柄の突っ込み場面を拾うのも一法。

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◆新興市場では、重量級の楽天(4755)がきょう現在6万9246円にある26週移動平均線沿いの上昇基調を崩さずに踏みとどまることができるか、4月30日と今朝付けた7万3300円が、1月29日の年初来高値に対する2番天井となって、下げに転じてしまうかに注目したい。中国・百度との合弁によるネット通販事業進出が期待されるここは、中勢強気で臨みたいところだが・・。

◆介護関連大手のニチイ学館(9792)も、4月後半にせっかくプラスかい離を回復した200日移動平均線、52週線から下に大きく振られないで、踏みとどまることができるかを引き続きウォッチングしていきたい。●28日に紹介した通り東芝プラント(1983)は、今11年3月期連結経常利益予想をまたまた前期比11%減益とした。しかし、今回は、ここ数年と違った投資家の反応となった。従来は、決算発表後に急落していたが、今回は、上値を追う展開となっているのだ。2月に突破できなかった200日線もクリアし、きょうは1月5日の年初来高値1134円にあと35円と迫る場面があった。会社予想でも今期予想PERは16倍台にとどまる。前期まで4期連続連結経常利益過去最高更新は伊達ではない。前期だって、2ケタ減益予想が結局、最高益更新だった!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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