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2009/11/11

◆日経平均は前日比95銭高の9871円とごくわずかの上げで4日続伸したが、TOPIXは0.15ポイント安の872とこちらはわずかに反落した。10日の米国市場では30銘柄が対象のNYダウは金融関連の一角が堅調だったことから小幅高した。しかし、値下がり銘柄数が多く、SP500種指数は企業決算も嫌気され小幅ながら7日ぶりに反落した。この気重い展開は、11日のアジア市場でも続き、香港市場が1%超えて上昇したほかは小幅な動きとなった。東京市場では、朝方に発表された9月の機械受注は2カ月連続で増加したものの、円高警戒感から輸出関連株はマチマチの動きとなり、全般気迷い気分が強まった。■「買う勇気なんてない!」は11月に入り海外株式続騰シーンでも一度も1万円台に乗せることが出来ないでいる日本株の弱さを言い表したことばか。やさしくしても、怒鳴っても、すかしても動かない、いや、動くことが出来ない東京市場に対して投資家が絶望したことばか。●ただし、マーケットが面白いのは、なにか、わずかなきっかけ、動きが現れた途端に、「心配してやって損をした」と友人に言われる脳天気の相場が現れること。これまでは、何度もそんなことがあった。今年だって、3月安値、7月安値時の2度、それなりに大きな上昇シーンをみた。ただし、結果として、信用取引買い残高は膨れ上がり、身動きが取りにくくなっているともいえるが・・。信用買い残は昨年10月のボトム7806億円から、今年10月30日現在1兆6925億円と2.17倍となっている。5月以降の増加が特に目立つが、日経平均株価は前週に続き2週連続で中期相場の指標される26週移動平均線を下回って推移しており、上記のように11月に入り一度も1万円台に乗せていない。海外高が下支えしてここまで来た格好だが、海外安に転じた時は・・?■従って、企業の業績好調や増額修正、アナリストの投資判断引き上げに敏感に反応して、上昇した場合も、その有効期間は液晶テレビやパソコンの保証期間を大幅に下回る短期間でしかない。「売りは早く、買いは遅く」なんてことばは忘れてしまいたいのだが・・。

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◆さて、当欄注目のひとつスクリーン(7735)を9日に野村証券は投資判断「1」を継続し、目標株価を537円と小幅に引き上げた。株価は、410円まで上げ、10月26日の年初来高値428円を垣間見たあと、391円で引けた。13週移動平均線沿いに上昇基調を刻み続ける好チャートの半導体、液晶製造装置関連株として、引き続き、13週線絡みシーンを拾いたい。ただし、きょう現在325円にある26週線をロスカット価格に設定するのを忘れずに!

◆前日紹介の介護関連株では、ニチイ学館(9792)が材料出尽くし感から5%超の大幅安。今春の株式分割落ち後で、初めて52週線を割り込んでしまった。海外勢などの売りが続いているのかもしれないが、不明。一方、メッセージ(2400)は有料老人ホーム「アミーユ」が引き続き好調に推移しているうえ、高専賃「Cアミーユ」も下振れ懸念が薄まった。今10年3月期連結経常利益は据え置かれた会社予想を上回る見通しにある。26週線沿いの上昇基調にあるここから、9月の年初来高値18万6000円突破、20万円挑戦が期待できそうだ。「強気」を継続。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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