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2008/06/02

◆先週水曜日、当欄は警戒心を膨らませた。が、日経平均株価は逆に3日続伸した。2日は寄り後に下げに転じる場面があったものの、利益確定売りをこなした10時半過ぎには上げに転じ、買い方リードの展開が続くとの見方が強まった。が、ここからは警戒心が必要だ。日経平均は3月17日安値1万1691円を基点に上方転換。ただ、出来高は20億株台前半、売買代金は2兆円台前半とエネルギー不足のなかでの「サブプライム問題に伴う世界同時株安のゆり戻し相場」は200日移動平均線まであと300円強までの回復で、かなりいい水準に戻ってきたとみてよさそうだ。「環境」関連株を中心に「利益確定売り」を出すべきか。■3月17日以降の相場をリードしたのは、それまで大幅に売りこし続けた海外投資家だ。3月には1.3兆円弱売り越した!が、4月には一転6205億円の買い越しに転じ、5月も買い越している。「海外勢が売り叩いて下げた後、今度は買って上げる!」パターンだ。■インフレ懸念から世界的に金利が上昇、為替も1ドル=105円台に乗せた。これを受け、銀行株が急騰した。米バロンズ誌が6月2日号で、「インフレ懸念、利上げ観測が好材料」だと指摘し「日本の銀行に復調の兆し」と報じたことが買い材料視された。ただ、当欄では、米サブプライムローンに伴う景気後退は解決までに時間を有すとみており、200日線(1万4777円)前後が戻り目標値とみる。

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◆原発関連相場のエース日製鋼(5631)は2320円と上場来高値更新が続き、いつ高値波乱に巻き込まれても不思議ない状況?原発大手の東芝(6502)、三菱重(7011)もともに年初来高値をつけ、三菱重はようやく200日線を突破した。日立(6501)はようやく200日線突破。年初来高値にはもう一段上が必要・・。■にわかに活気づいたのは「電気自動車関連株」、というよりも「燃料自動車関連株」。2日付けの日経記事がきっかけ。「郵政グループの郵便事業会社が所有する全約2万1000台を電気自動車に切り替えていく」と報じたもの。先行した新神戸電機(6934)が4ケタを前に調整場面となる中、古河電池(6937)がストップ高と急騰。●中で、注目は日清紡(3105)か。同社が燃料電池用セパレータなど手掛けていることが手がかり。先週に200日線上方カイ離を回復した。

◆「水」処理関連株のオルガノ(6368)が1100円台の上値関門を突破し、栗田工(6370)は4000円台乗せ、昨年7月に付けた上場来高値4110円に肉薄している。内外機関投資家は4000円台前半の上値関門突破からさらなる上値を攻めあがることになろう。ともに上値余地は大!●また、当欄では三浦工(6005)に注目。今期連結営業利益が2ケタ減益見通しとの発表で動きは軟調と全般相場から蚊帳の外にあるが、今、跳ばなかったことが、後に出番を迎えることとなろう。今回の相場では手出し無用か?ただ、26週線の走る2500円水準から下値では中期買い場を探したい。

◆当欄苦戦銘柄のロイヤルホテル(9713・大)がオークラとの提携発表で浮上した。秋には、京阪電車が中之島駅で同社ホテルに直結する。堺のホテルはシャープの液晶大コンビナートに面しており、大賑わいとなっているという!ようやく、出番到来か!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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