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2009/10/22

◆日経平均は前日比66円安の1万267円と続落した。21日のNYダウは、企業決算の好調などで堅調に推移していたが、アナリストが米住宅金融最大手のウェルズ・ファーゴの投資判断を「売り」に引き下げたことをきっかけに引け際に下げに転じたうえ、日航(9205)再建策を巡る金融機関への各種支援要請への懸念などが重なり後場に下げ幅を拡大。その後、指数先物が先導し引けにかけ下げ幅を縮小する展開となった。■「米国相場次第の日本株相場」としてきたが、来週26日からの臨時国会開会を控え、市場には民主党を中心とした経済政策に対する懸念が一段と強まっており、市場の腰は引けている。そして、海外投資家にとっては、新興国の成長などを背景に、人口減少国である「日本買い」の優先順位が大きく後退していることも、国内投資家を憂鬱にさせている。

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◆22日付けの日経新聞朝刊は、1面トップで「ホンダ(7267)の2009年4−9月期(上期)連結営業損益は従来予想の100億円の赤字から一転、600億円前後の黒字となったようだ」と報じたのを筆頭に、「4−9月期、営業損益好転」などの追い風となるべき記事が盛りだくさんとなった。先行きの株価押上げ要因となるとみてチェックしていこう。

◆しかし、相場は強気買いばかりではなかった。例えば、交流サイトを手掛けるミクシィ(2121)も21日に上方修正を発表、一時3万1000円高の75万1000円まで上昇し、7月につけた年初来高値を更新した。3月12日の上場来安値28万9500円を基点に上昇基調に転じており、通常ならば、いい感じで終る格好なのだが、前日比変わらずと急速に買いエネルギーを失って終った。ミクシィはテクニカル的には、反発相場が続くと予想される。ただ、交流・ゲームサイト運営で急激に業容を拡大しているグリー (3632)の比較優位を唱えるアナリストもいて、同社株が後塵を拝す懸念は残る。引き続き、グリーと併せてウォッチングしたい。

◆先に、大学発バイオベンチャー3社株の軟調ぶりについて記したが、そーせい(4565)は9月高値後の軟調展開が続いている。この日は4日ぶりに反発した。といっても、あす23日にジャスダックNEO市場に新規上場するバイオベンチャーのデ・ウェスタン・セラビテクス研究所(4576)(幹事・野村、公募価格290円) が好人気となっていることが買いを誘ったもの。そーせいはきのうきょう、75日移動平均線を割り込んでの推移となっているうえ、きょう大引け後に、今10年3月期業績予想の減額修正を発表した。第3相臨床試験開始の後ズレに伴い、マイルストン収入が今期から来11年3月期にズレ込むためだが、これは悪材料視されよう。アンジェスMG(4563)、OTS(4564)の反応も併せて注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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