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2006/09/26

◆25日、米S&P500種株価指数が5月高値を更新し、01年2月以来の高値をつけた。大型30銘柄で構成するNYダウは5月の、ハイテク株の多いナスダック総合指数は4月の高値をまだ更新していないが、米国株全般の動きを見るS&P500種が先行して更新した。住宅着工がかげりを見せ、景気鈍化懸念や企業業績への懸念を残す中、米国株への回帰が始まったか?■25日にはNY原油先物が59.52ドルまで下落するなど一時60ドルを割り込んだ。7月14日の史上最高値78.40ドルから24.1%の下落だ。さすがに、60ドル割れをみて、買い戻しなどが優勢となり61.45ドルで終った。原油だけでなく、NY金も上値が重く、ロンドンのLME非鉄相場も強弱が分かれる展開となっており、シカゴの穀物市況は軟調展開が続いている。■商品ファンドの苦境は市況軟化を誘い込む。下げを加速すると同時に、投資資金をどこに振り分けるかが注目される。そんななか、きょうも東京市場は模様眺め気分の強い展開となった。目下、東京市場にとって海外ファンドは売り圧力勢力となっている。日経平均、TOPIXとも3日続落。新興市場、2部株は悲惨な状況が続いている。

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◆本欄は<10月下旬以降の中間決算発表時に通期増益率が増額修正される>との見方を根拠に、ここまで10月下旬がポイント。その後、来春に向け「中勢第3波動がスタートする」との見方をとってきた。しかし、直近よく目にするのは、通期業績予想の減額修正の発表だ。増額修正企業を大幅に上回っている。つまり、今3月期連結経常増益率が縮小する可能性が高まっていることになる。今月に入っての相場が想定以上に弱い展開になっているのは、今期業績予想について当初予想の下方修正リスクが高まったことが背景にあるからか!?

◆新日鉄(5401)が下値目標株価465円を下回る462円まで下げてきた。26週線の446円、52週線の436円が通常の下落時の最大値か。●ニチロ(1331)が業績予想を減額修正した。ニチロ固有の要因が背景だが、一部、ほかの水産関連企業にも重なる部分があるため、日水(1332)、マルハ(1334)の明日の相場にも響きそうだ。日水は8月最終週からの700円を挟んだ高値圏でのもみあい相場をきょう下放れ寸前の水準まで下げてきた、いったん、下値を探る調整期に入ったと見て時を待ちたい。

◆きょう日経紙に「エジプトがイランに対抗し、原発計画の凍結を解除した。10年内に稼動させる」と報じた。米国ではブッシュ大統領のもと原発再開の包括エネルギー法案では100基建設計画にあり、電力需要に供給が追いつかない感がする中国、インドとも25〜30基以上の原発発注も予定・・という。IEA(世界エネルギー機関)が原油に対する原発の優位性を決めたとの報道もあった。東芝(6502)は足元調整リスクが残るが、東芝プラント(1983)は調整色が濃いなかここから時間をかけて買い場を探したい。また、日立プラント(1970)は今3月期連結経常増益幅が拡大、6月安値以降、下値が切り上がっている。「中期押し目買い」とし、700円台乗せからの展開を待ちたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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