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2012/10/25

◆日経平均は前日比100円高の9055円と反発した。24日のNYダウは続落したものの、円安を背景に輸出関連をはじめ幅広く買いが広がっていった。欧州ではドイツ、ユーロ圏の経済指標が悪化、景気減速感が強まりユーロが下落した。米国は金融政策を現状維持した。東京では14時頃に、「30日の日銀金融政策決定会合で、資産買い入れ規模を10兆円積み増す案を軸に検討」との日経電子版報道があり、円売りが勢い付いた。国内事業会社によるドル資金手当てのための円売りも重なり、円は下げ幅を拡大する展開となった。対ドルでは80円台に乗せ、6月25日以来の円安水準となった。

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◆しかし、日本の製造業が次第に世界に伍していけないような一段と厳しい状況となった時には、円安は最悪の条件となる・・。「原料を輸入し製品を輸出する」と中学校で学習していたフランス映画のシーンを見たのは45年ほど前のことだが、日本の戦後復興には1ドル=360円の固定相場制が大いに寄与した。大学を去った1969年には日本は貿易黒字国となっており、証券の世界に入って2年後の終戦記念日には、ドルと金の交換を停止する「ニクソン・ショック」が日本を襲い、その後、円高と戦うことになった。大学時代に映研仲間の多くがアルバイトをした熱帯魚のポンプを手掛ける会社も、後に、円高倒産したが、それでも、円高はさらに進行していった。

◆80年代初めに韓国に行ったが、その時の円とウォンの交換比率は1対3、1万円=3万ウォン強だった。それが、きょう現在は1万円=13.38万ウォン。韓国に行けば4倍強だ。しかし、韓国の物価は大幅に上がっており、今と比べれば当時のほうが使いでがあった!対ドルでも同様だ。それが、円安が進行していった時には・・?

◆さて、日経紙に業績懸念が何度か書かれたセブン&アイ(3382)だが、2500円台を回復し8月28日以来の水準に戻してきた。今月安値シーンでも52週線割れを見た。が、下放れは避けられ、東日本大震災後安値1755円を基点とした下値切り上げパターンは崩れなかった。引き続き、祖業から新たな経営時代を切り開こうとし始めた同社の動きに引き続き注目、上昇基調が崩れない間はずーっと押し目押し目を拾っていこう。●ショーボンド(1414)も2500円台と13週移動平均線を1週間ぶりに回復した。東日本大震災後の復旧関連工事はこれからが本番、首都高速など老朽化した高速道路の地下化計画も浮上しているという。13週線絡みからさらに下値を探りにいかなければGOの考えでウォチングを続けたい。●物語コーポ(3097)は9月中旬に1500円台後半にあった壁を突破した後は、急ピッチの上げとなっている。それでも、今期予想PERは10倍割れ。権利落ち分を修正した株価では、既に、上場来最高を記録し続けている。●日マクドナルド(2702)も52週線に支えられ、なべ底型チャートを描き始めた?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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