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2012/09/28

◆9月中間期末の東京株式市場だったが、日経平均は前日比79円安の8870円と急反落した。27日の欧米株は反発したものの、寄り付き前に発表された8月鉱工業生産指数速報が市場予想を上回る落ち込みとなったうえ、9月の予測値もさらに低下する見通しとなった。さらに、週明けに発表される日銀「短観」の悪化懸念も重なり、中間期末当日ではあるが日本株は世界マーケットで「カヤの外」状態となった。■27日の欧米株高は、スペイン政府が発表した2013年予算案が、欧州連合(EU)の勧告を満たし、救済措置を受けることができるのではないかとの見方が広がったもの。もっとも、緊縮政策に対しスペインの国内事情がマーケットの期待通りにスムーズな支援の道をたどり続けることを許すかどうか疑問は残る。■また、アジア・太平洋株式市場は東京を除きそろって続伸した。中国の金融緩和期待が後押しした。が、日経平均は3週間ぶりに長期相場を示唆する「52週線を割り込んで」の週末、かつ中間期末となった。

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◆前号では、「中国が景気テコ入れに動いたとなれば、ここまで世界の株式市場は調整色を強めていただけに、世界のマーケットはそれなりに強烈な強気市場となる可能性が高い。もし、その流れが始まると、直近相場でディフェンシブストック狙いの動きが続いてきただけに、いったん、内需関連から景気敏感セクターへの乗り換える動きが活発化する!?」と記した。そして、当欄で推奨してきた内需関連の各セクター銘柄は「利益確定売りをして手仕舞い、下押しを待つべき」とした。が、これは、当欄が内需関連中心にシフトしてきただけに、景気敏感株物色相場への移行を恐れたことが書かせたものといえる。冷静になって、世界景気や欧州債務問題が峠を越え、前方の景色がすっかり見えるようになったわけではないことがわかった。時がくるまで、あわてずさわがずぼちぼち行きましょ・・。

◆データセンター運営のビットアイル(3811)が6月1日以来4カ月ぶりに800円台を回復し、52週移動平均線を上抜いた。8月に昨年7月以来の安値559円まで叩かれて底入れ。今月に入り、今13年7月期連結経常利益が2割超の増益で3期連続最高益更新見通しを示したことがきっかけ。ただ、先々週、「年初来、好業績にもかかわらず株価は低迷している」といって同社を訪問した知友アナリストは、今週のメールで、「ビットアイルのようなデータセンター事業者は、稼働率が高まり、利益率が上昇すると、設備投資が必要になり、設備投資によって、業績は一旦悪化する。結果、年初来、好業績にもかかわらず株価は低迷してきた」。今月に入っての連続2ケタ増収2割経常利益予想に、説明会に集まったアナリストは納得がいかない顔をしていたという。知友アナリストは、大幅増益の理由は、「前回の設備投資と比べて今回は、新データセンターによる設備増が前回の半分程度である」こと。「前回は全く新しい地域にセンターを作ったことから人件費がストレートにオンした。しかし、今回は前回の設備の隣接地に建設するため、要因が転用できる」ため費用負担の増加が少なく済み、減益が回避されるようだという。上昇の余地大であろう。●ショーボンド(1414)は順調にHD化後の最高値追いが続いている。耐震への補強工事は高水準が続くことが背景にあり、割高感が乏しいことも魅力的だ。●当欄主戦の日マクドナルド(2702)は久々の好展開開始?月次売上高に注意を払って臨もう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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