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2010/02/16

◆日経平均は前日比20円高の1万34円と小幅に反発した。15日は米国市場が休日で休場となったうえ、中国市場は今週いっぱい春節(旧正月)休みとあって、海外からのニュース、投資は極端に乏しくなり、国内勢は手掛かり難もあって小動きに終始。日経平均の1日の上下幅は43円弱にとどまり、1部市場出来高、売買代金とも大発会以来の低水準となった。素材・資源株、輸出関連株や内需株の多くが堅調だった。■日経平均は9日に200日移動平均線を割り込んだ。そして、5日以来、きょう現在1万150円弱にある75日線と200日線に挟まれた小幅なサンドイッチ相場が続いている。16日には米国市場が動き、海外投資家の動きもそれなりに活発化しよう。日経平均が国内事情だけで200日線を割り込み「独歩安」となるとは考えにくい。この、200日線前後の調整をうまく乗り越えれば、上値を試す動きも見えてくる?いずれにしても、きょうの動きのように、海外が動かねば、東京市場はべた凪状態に似た相場となりそうだ。

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◆現在の国内製造業NO.1であるトヨタ(7203)が1月21日の昨年来高値4235円から、4日の昨年4月1日以来の安値3195円まで一気に1000円強下げた。その亀裂は、08年秋のリーマンショック時に比べれば、テクニカルな重荷はそれほどではない。が、トヨタの「トヨタらしいイメージ」が損なわれた意味と世界1000万台体制に向け配置した工場群の整理・再配置の行方などが上値の重荷となりそうだ。■鳩山政権に産業強化の意思は無く、自動車、電機、そして、原子力産業の世界展開に?マークが付く。が、それでも、企業は立ち止まる訳にはいかない。「明るい平家は滅びる」と太宰治は記した。「勝っている時よりも、負けてこそ考える」という言葉もある。悲観人気を上から眺めるのもまた相場だ。

◆さて、前日に、「これで、前週9日に今10年3月期連結業績予想の利益面の増額修正を発表したニチイ学館(9792)が介護関連相場をリードする展開となれば、ケアサービス(2425)の04年11月上場以来初めての中勢上昇相場に勢いがつくし、メッセージ(2400)の20万円台央も期待できるのだが・・」と記したが、そのニチイ学館がこの日続伸。26週線を上抜き、昨年11月下旬から頑強な上値ネックラインとなっている52週移動平均線に肉薄した。三菱UFJ証券が15日付けで目標株価を1000円とし、投資判断を「3」(中立)から「2」(強気)に引き上げことが手掛かり材料視された模様だが、週末終値での52週線突破が見えてきたならば、「強気」で攻めたい。

◆1日に売り物薄の中を急伸した当欄注目の日本調剤(3341)は後発医薬品販売に加え新工場が稼働する来期から後発品製造も本格スタートする。株価は、着実に下値を切り上げている。今3月期2ケタ増収・大幅増益予想にあり、来期も続伸の四季報予想だ。今期予想PER13倍台には割安感がいかにも強い。まずは、5日高値2330円更新まで買いで対応したい。昨年8月高値2595円突破から上昇ピッチは早まると見るが、さてどうか・・。●楽天(4755)は小幅続落。前日の急反落、13週線からのマイナスかい離拡大で、調整期間入りやむなしか。次の焦点は、「26週移動平均線を大きく割り込んでしまうか、若干割り込んだところで下げ止まりもみ合う展開となるか」だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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