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2007/04/18

◆新和海(9110)が一時ほぼ17年ぶりに700円を付けた。今や利益面では郵船(9101)をしのぐ海運業界トップとなった商船三井(9104)は1478円まで買われ2月下旬の「世界同時株安」直前につけた上場来高値を更新した。海運業界の本格再評価相場が続いている。新和海はこれまで記してきたとおり、郵船系で大口荷主の新日鉄(5401)向け比率が3割を占める。中国との関係親密というのも、温家宝中国首相来日後、環境とエネルギー分野での日中協力姿勢を謳う中では手掛り材料となる。これまでは市況産業関連セクターとの見方から鉄鋼株などと同様にPER割安のまま放置されてきた。しかし、新和海は前07年3月期まで3期連続で連結経常利益100億円超を記録している。03年3月までは無配が続いたが、前期は1株益が51円に拡大し、配当は3円増配の11円となった。かつて海運セクターは、国から利子補給されていたことから配当は4円を上限とした限定的な業界だった。しかし、今や高収益セクターに転じており、商船三井以下、新たな相場を創造しているといえる。新和海の信用需給を見てほしい、昨年7月には263円だった低位株が9カ月で700円をつけたが、買い残株数はたった213万株(売りは111万株)だ!以前にも記したが、日足、週足、月足チャートの格好がいい。月足は昨年7月安値後、8月から今年3月まで「9カ月連続月足陽線」、かつ、月末値もその前の月の終値を上抜いている。特定の買い方の存在があると思っても不思議ない格好だ。同社株は02年11月には額面割れの44円、バブル後最安値に沈み込んだ。が、株価再生劇はいましばらく続きそうだ。●新和海の裏図式にあるのが、この日21円高の389円と急騰した第一中央汽船(9132)だ。商船三井系で住金(5405)が大口荷主で、前3月期経常益は118億円だった。1株益は25.4円、配当6円はやや小ぶりだが、値ごろ感から一段高を目指した、個人投資家中心の相場が展開されそうだ。

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◆原子力関連株人気は続こう。三菱重(7011)は97年9月以来の、●東芝(6502)は200年10月以来の、●日立(6501)は02年6月以来のそれぞれの高値圏でモミ合うというよりも堅調な展開が続いている。このモミ合い場面は、上昇エンジン点火を先取りして買っていくべきであろう。●筆者の本年注目株の東芝プラシス(1983)はこの日急騰し終値で4日ぶりに4ケタを回復した。強気を継続する。●日製鋼(5631)が再び1400円台に乗せてきた。原子力発電用圧力容器では世界高シェアを有し、世界的な競争力を持つ。90年の上場来高値1550円更新をうかがう。●また、帝国電機(6333)は2次冷却ポンプなどが世界競争力を有し、3月の上場来高値2390円更新からもう一段上の相場に向かっていきそうだ。●そして、岡野バルブ(6492・東2)は原子力関連売上比率トップを背景に600円水準は「強気の買い」を!

◆本欄注目株では、ロート薬(4527・大)が1374円引けで年初来高値を更新し、昨年1月高値1460円をうかがう格好となっている。男性用スキンケア商品の伸張などを背景に前07年3月期経常利益は初めて100億円台に乗せたもようだ。2月以降の動きが地味だっただけに上昇ピッチが加速しそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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