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2005/12/13

◆きのう大幅続伸した後だけに、平均株価は前場後半から後場引け前ころまでマイナス圏で推移していた。が、結局、鉄鋼株や海運株、非鉄株、資源開発関連株がリードし3日続伸で新値追いとなった。原油価格に関しては、OPEC加盟国などから1バレル50ドル台維持論が出ており、国際石開(1604)、帝石(1601)の合併組などが年初来高値を更新。べトナムでの初の製油所建設に絡み日揮(1963)などの共同体から石油タンク35基を一括受注したトーヨーカネツ(6369)が4200万株を超える大商いで一時65円高の359円まで買われた。■トーヨーカネツに関しては、日経新聞が報じたことが手掛かりとなった。記事の正否の問い合わせに対し、会社側IR担当者は、「顧客先の意向もあり、自社からは正式発表することができない。が、記事の線の受注はあった」と答えた。同社の受注額は約64億円、2007年末までに工事を完了する予定。もともと、思惑で動きやすい銘柄だけに、原油価格の高止まり=産油国の一段のオイルマネー増大=産油国の国内設備投資増、の図式から、同社にはタンクなどの受注拡大期待が膨らむ。機をみて参戦するのもよし。今しばらく目を離せられない展開が続きそうだ。

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◆13日は、米国金利情勢判断に影響を与える米FOMC(連邦公開市場委員会)が開催される。米利上げ打ち止めに関わる声明文が発表されるかどうかが注目点。また、あす14日は(12月調査の)日銀「短観」が発表される。市場では、「景気改善を示す内容になる」との見方が多いが、上値を追い続ける相場を後押しする結果が出るか、好材料発表で出尽くし感が広がり反落に転じるかが注目される。そして、注目の先にある市場体温計は新日鉄(5401)だ。新日鉄は9月29日に457円の年初来高値を付けた後、400円台前半でのもみあいが2カ月超続いている。これを一気に突破するようだと、同社株だけでなく市場全般が一気に燃え立たつ相場に突入する可能性が高いからだ。既に、山陽特鋼(5481)が89年5月の上場来高値1510円を意識する株価になっており、愛知鋼(5482)はストップ高で92年2月以来の4ケタ乗せと特殊鋼株が急人気化している。日新鋼(5407)は新中期経営計画発表を手掛かりに9月高値奪取の動きに入った。JFEHD(5411)は新日鉄に先行しきょう11月8日の年初来高値を更新した。また、東証1部の売買単価はきょう922円と下げ、11月16日以来18日ぶりに4ケタ割れとなった。中低位株物色の下地は整った!

◆石油タンクのメンテナンスを展開する新興プランテク(6379)は、きょうの日足は気に食わない格好となったが、「押さば拾う」という姿勢で臨もう。今3月期業績は上ぶれする可能性が高く、修正会社計画の来期経常利益は9%増の25億円(従来計画の目標は16億円だった)、1株利益30円台乗せが見込める。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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