2013/12/05
◆日経平均株価は前日比230円安の1万5177円と大幅に続落し11月20日以来の安値水準で終了した。4日発表の米経済データはまちまちだった。ISM11月非製造業景況感指数は低調だった。が、11月ADP雇用データで米民間部門の雇用者数の伸びが予想を上回たことから、6日の米雇用統計発表を控えるなか、FRBが金融の量的緩和縮小に動きやすくなったとの見方が強まり、NYダウは一時120ドル安に下げるなど4日続落した。そして、欧米外為市場で円は対ドル、ユーロで続伸した。今の日本市場では「円高は禁物」との匂いがぷんぷん。東京外為市場でも円は対ドル、ユーロで上げ幅を拡大していったことから、日経平均は大引けにかけ下げ幅を拡大する厳しい展開となった。稼ぐ力はかつて程ではなくなったが、エレクトロニクス、自動車関連の当欄チェック銘柄はそろって下げ(デジタル時代入りしいつの間にか精密機器は退いた・・)、輸出2大産業関連は売られた。
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◆この日目立ったのは東証1部市場銘柄の平均単価が3日続伸し、前日比48円高の988円と上昇したこと。そして、7月24日に付けた年初来高値948.9円を一気に更新したこと。値上がり率上位30銘柄中、16銘柄が4ケタ銘柄で、12位の小野薬(4528)の株価は8440円。時価総額10.4兆円弱で日経平均指数寄与率トップ3の一角を占めるソフトバンク(9984)はこの日、逆風下で連日の年初来高値を更新した(株式分割考慮後では2000年5月8日以来ほぼ13年7カ月ぶりに高値を更新―5日午後の日経電子版)。また、当欄注目銘柄では●サイバーA(4751・マザーズ)、●ファンコミ(2461・JQ)が年初来高値を更新した。サイバーは株式分割考慮後の最高値も更新し、ファンコミは株式上場後3カ月目につけた株式分割考慮後最高値である06年1月以来の高値を付けてきた。為替相場に直接業績が左右されない銘柄に物色が走った格好だ。●また、セブン&アイ(3382)は4月以降、4000円目前にしてもみ合う展開が続いているが、長期線の200日・52週線沿いの上昇基調にあり、上放れの日が待たれる!●そして、プリマハム(2281)は動きの鈍さを嫌気した売りに試練の時を迎えそうな週足チャートとなりつつある。しかし、すでに変わり始めた同社はウォッチングを継続するに値する。●また、3Dプリンター関連ではPER割高感はつきまとうものの業務用大判プリンター最大手のMUTOH(7999)のチャートが妙味ありの格好となりつつある。500円台定着後に「強気」したい。