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2011/05/18

◆東京市場は、前日の当欄の見立てとは違った。ほぼ8割の銘柄が上昇し、日経平均は前日比95円高の9662円と続伸し、TOPIXは5日ぶりに反発した。17日の海外市場では、発表された米景気指標(4月住宅着工件数、鉱工業生産)から引き続き景気回復の鈍さが示され米国株は3日続落。商品市況もNY原油先物が続落し、金先物は3日続落した。NY市場で円は、17日に日銀総裁が日本経済に対し厳しい見方を示したうえ、日本企業2社によるスイス企業買収発表もあって、対ドル、ユーロで下落した。東京外為市場では円が対ドルで反発したものの小幅にとどまったうえ、対ユーロでは続落した。加えて、前日に日経平均が心理的ポイント9500円台を割り込まず反発した流れもあって、銀行、金融関連が反発し、輸出関連が続伸するなどTOPIX業種別株価指数は海運1業種が続落したものの残る32業種が上昇するほぼ全面高商状となった。しかし、縮んでいたゴムがフッと解き放されただけかも知れない。それでも、NY株式市場、為替市場、アジア新興国株式市場の動きから離れて東京が動く力はない。日経平均52週線が9810円、26週線は1万111円と上下逆位置にある状況のなかで、52週線トライは海外のバックアップよろしければ、突破しても不思議はない。課題は1万円、26週線へのトライ。これは、外部からのバックアップだけでなく、国内事情の好転が不可欠。

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◆18日の日経新聞が「ルネサス(6723)は東日本大震災で被災して生産停止中の茨城の工場で、半導体製品の供給能力を6月から毎月2割ずつ引き上げる」と報じたが、自動車部品株はそれなりに上昇したものの、トヨタ(7203)など自動車大手株は小幅な上げにとどまった。自動車大手に物色の輪が広がることが出来るかどうかに注目したい。●一方、自動車部品株では独立系自動車足回り部品メーカーのヨロズ(7294)が急伸した。「09年1月に付けたリーマン・ショック後安値628円を基点に、26週移動平均線及び52週線に下支えされたきれいな上昇基調を描いており」ここから注目して、ウォッチングを開始する。震災前高値は14年8カ月ぶり高値水準の1936円だ。17日の決算発表時には大震災の影響により予想困難として今12年3月業績予想発表はなかった。が、11年3月期連結経常利益実績は前の期比94%増の91.6億円と倍増近い伸びであり、大幅減益だった前の期から一気に回復し2期ぶりに過去最高益を大幅に更新した。

◆米マクドナルドに対し子供への「ジャンクフード」販売中止要請の全面広告が18日付け米6紙で掲載されるという。キャンペーンを組織したのはNPO法人。マックの話しではないが、米国やオーストラリアではバカデカイ牛肉を出され、見ただけでお腹がいっぱいになってしまう。日本サイズからは想像できないものを提供しているのだから半分以下に控えてもよいと思うが・・。●マクドナルド(2702)はここで一息ついた後の1100円台後半トライに期待したい。■サイバー(4751)は5月連休直前に3月中間決算を発表。中間期は大幅に会社計画を超過達成したが、通期経常利益を据え置きアナリストの過大な予想を下回っていることから調整色を強めたものだ。2週連続で13週線を割り込んでいるが今週は、きょう急反発したことで、直近安値圏でやや長い下ヒゲを引いた素敵な格好となりつつある、30万円台からの調整は完了しつつあると見たい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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