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2007/09/04

◆4日のアジア・太平洋17市場の星取表は7勝9敗1休場だったが、値上がり組で主要指数は8日続伸したインド・センセックス30種指数のみ。東アジアは全敗、日本、香港、台湾は続落し、中国、韓国は反落となった。東京市場は米株式市場3連休の谷間とあって、市場高シェアの海外勢が期待薄。1部市場出来高は15億株割れで、終日、模様眺め気分の強い展開となった。売買代金は2兆円を割りこみ全日取引では今年2番目の薄商いとなった。前日上場来初めて2000円台乗せとなった乾汽船(9113)など海運株が利益確定売りに反落した。連日出来高トップとなった新日鉄(5401)は6日(木)の業績予想の発表を前に反落。過去の経験則では、とるべき目先投資は「発表前の5日の安いところ買って、発表後に売る」だという。

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◆アジアのもたつきを受け、午後途中まで軟調だった4日の欧州市場は、後半、米株高に支えられ上げに転じた。米国株はNYダウが続伸し、ナスダック総合指数は4日続伸となった。もっとも、週末発表の8月の雇用統計発表前に模様眺め気分が強まる可能性があるが、これは強弱のサイクル内の動きに止まるか。サブプライムローンの悪夢に再度悩まされるのは、二番底確認にむかう9月第3週か?

◆4日の東京市場は前日までの海運株人気に代わり、原子力関連株が1、2部市場の値上がり上位銘柄に相次ぎランクアップされる好人気となった。三菱重(7011)がフランス原発大手と中型原子炉共同開発に向け合弁会社を設立すると報じられたことが手掛り材料視されたほか、大手証券が8月30日のレポート「原子力発電装置」で、銘柄紹介したことが買いを誘った。●8月10日にかけての大幅調整安時に75日移動平均線が下支えした原発関連思惑株で業績増額修正組でもある木村化工機(6378)が、日足ベースの小さな三角持ちあいを上放れる構えとなった。●原子力関連売上比率65%でトップの岡野バルブ(6492・東2)は2部値上がり率6位となり、ようやく25日線を上抜いた。ただ、本欄では、世界の原子炉シェアの低いBWR向け中心ということで、今春の原子力関連株推奨1番手から外した。■原子力関連売上比率60%で2位のトウアバルブ(6466・東2)を日製鋼(5631)、帝国電機(6333)と併せ「原子力関連株三羽烏」として、来春まで、つまり、洞爺湖サミットが開催される6月前まで買い推奨している。トウアバルブは世界主流の原発BWR(三菱重工)向けバルブ&メンテナンスで優位にあり、8月の今9月期業績増額組だ。株価は、(2〜3月の安値時、5〜6月の安値時に続き)8月17日の全面安時にも75日線が下支えして上昇基調を継続している。再び60万円台を回復し、7月上場来高値69万8000円突破から一段高に進むと予想する。●日製鋼は7月の2000円相場の調整が続くと見て、他の原発関連株比出遅れ感が出てくるまで3番手。8月下旬に200日線で下げ止まった帝国電機は目先、リバウンド買いが主力で、本格買いは二番底を確認したい。●東芝(6502)は75日線、三菱重は200日線が下値サポートラインとなっており、東芝の腰の強さが優位。が、目先、下げすぎのリバウンド狙いは三菱重か。いずれも長期強気だが、目先、短期の動きは温度差がある。●穴株は?2000年春以来の高値圏にある放射線管理システムのアロカ(7704)か。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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