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2008/12/22

◆22日の東京株式市場で、日経平均株価は135円25銭高の8723円78銭と反発した。前週末19日の米国株は、ブッシュ大統領による自動車大手へのつなぎ融資発表があり、NYダウは買いが先行したものの勢いは乏しく、引けにかけ下げに転じた。今週は、東京市場が、23日の祝日を控え、欧米市場では25日のクリスマス、そして年末年始の休暇控えとあって休日気分は強く、株式市場の買いエネルギーは縮小方向にある。この日、東京1部売買代金は1兆2355億円まで低下し、今年3番目の低水準となった。ただ、値上がり銘柄数1140に対し値下がりは469と値上がりが勝ったことは歓迎材料。

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◆もちろん、手放しで期待感をあらわにする状況にはない。世界景気は、クリスマスの祝賀ムードを打ち消す勢いで不況の影を濃くしつつある。米国は、自動車大手救済の動きとオバマ次期米大統領の雇用創出拡大など打つべき政策を順次発表している。が、自動車大手にしても時間的猶予は乏しくなるなか、これまで打ってきた対応策がどこまで、「100年に1回」といわれる、景気後退危機に対する歯止めとなるかは疑問視される。

◆ACCESS(4813)が大幅反発。一時3万9900円高の24万2000円まで買われ、終値でも2月28日以来の200日移動平均線をクリアした。同社はソフト開発を手掛けるが、当欄12月12日号で、「きょうの高値で11月11日に付けた上場来安値後の戻り高値15万7000円を突破し、11月20日安値11万円を二番底としたW底を確認した。75日移動平均線を突破した」と記した。ただ、終値で26週線を上回れなかったとし、「ウォッチングを続けたい。打診買いは可とみる」とした。その26週線を前週末に上回っており、きょうの高値では52週線にあと2700円弱に迫っている。テクニカル面から、「長期下落相場の後の52週線突破は、押し目を拾う上昇波動に転じたことを示唆した」とみて、「強気」対応を促しているとみる。

◆能美防災(6744)は「消防法改正で収益機会を得た。大株主セコムの存在感が注目される割安銘柄」としてきたが、この日1246円まで買われ96年7月以来ほぼ12年ぶり高値となり、5月の年初来安値538円から2.3倍化した。が、この日の日足が上ヒゲの長い陽線実線が短い足となったことで、利益確定売りが出やすくなったと見るがどうか。「月曜日の朝高は要注意」とは先輩たちから言い聞かされたことだが・・。

◆医薬品株で株価が中勢上昇基調にある数少ない銘柄のひとつが医療用漢方薬の主力品が伸張しているツムラ(4540)。咋年8月に06年5月の上場来高値3560円に対し、ちょうど2分1水準となる1776円まで下げて底打ち、上昇基調を刻んできた。今年10月には全般安を受け2345円まで急落するなど何度か下値を試したが、最終的には52週線や12カ月線、24カ月線が下支えし反転。この11月、12月と月足が長大陽線を刻みチャートは好転。年明けの過去最高値更新を目指した相場に期待をつなぐ。ちなみに、会社四季報「09年新春号」の来10年3月期連結業績予想は今3月期予想比2%増収、16%営業増益と利益続伸見通しにある。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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