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2015/05/15

◆日経平均株価は前日比162円92銭高の1万9732円92銭と反発。3週間ぶりに上げに転じ、週明けの4週間ぶり2万円台回復を窺う格好となった。日経平均指数採用銘柄では2日ぶりに値上がり銘柄数が値下がり数を上回り、全銘柄でも3日ぶりに値上がり数が勝った。欧米株高に加え、円安推移や好調な企業業績発表から朝方から買いが先行、週末とあって利益確定売りをこなして引けにかけ切り返す格好となり、週明け相場に期待を託す格好となった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始時期については先延ばし観測が広がるなか、欧米株式市場は低成長経済下の金融緩和相場が継続する格好となっているがバブル相場というほどホットになっていないことも市場の買い気を支えているようだ。

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◆そんななか、当欄が「炭素繊維に続く次世代機能性材料セルロースナノファイバー(CNN)開発を先導」と期待の日本製紙(3864)は一時4月8日以来の安値1887円を付けるなど大幅に4日続落となり4月28日の年初来高値から243円(11.4%)安となる場面があった。13時発表の今16年3月期連結経常利益予想は前期比29.3%増の300億円に拡大する見通しとなったものの、前15年3月期は前の期比17.7%減の232億円となったことが売り材料視されたという。前期売上高は1兆524億円と3%減。新聞用紙の販売数量減や印刷用紙、チラシ、雑誌向けで減少したという。続く、今3月期は四国コカ・コーラボトリング(株)の株式譲渡に伴う特別損失から最終減益見通しだが、円安による原燃料価格高騰に対しコストダウンや製品価格の修正等により売上高は1%増の1兆600億円、営業利益を35%増の320億円を目指すとした。新体制となったのは13年4月だが、13年12月に2100円台の高値を付けた後、何度も2100円台の壁を突破できずにいる。もっとも、昨年10月の1500円台割れから反転、上昇基調をたどりつつあり、26週、52週の中・長期移動平均線が下支えする相場展開となるかどうかが、まずは、週明け以降の注目点となりそうだ。当欄は、基本的には今期業績予想からみて楽天的だ。

◆大気社(1979)が3日連続で年初来高値を更新し、1991年8月以来23年9ヵ月ぶりに3000円台を回復した!この日後場(14:00)発表の前15年3月期連結経常利益が前の期比3.1%増の95.7億円で着地し続く今16年3月期は前期比10.7%増の106億円と2ケタ伸長となり3期ぶりに100億円台を回復する見通しとなったことが買いを誘ったもよう。年間配当については従来予想の45円から52円(前の期は45円)に増額、今期は前期比2円減の50円にする方針とした。空調工事業界大手だが前期は、米国景気の着実な回復や欧州での持ち直しの動きに対し、国内やインド、タイなどで受注は増加したものの中国、シンガポール、インドネシアなどの受注が減少、受注工事高は前の期比0.9%減の1873.11億円と小幅に減少。前期売上高は1%減、完成工事高も前期比17.73億円減となったものの採算性重視の受注活動やコストダウンに伴う完成工事総利益率の改善が寄与し経常増益を達成した。週明けは利益確定売りが先行しそうだが、突っ込み場面を待ちたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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