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2010/03/31

◆2009年度相場は前日比7円安の1万1089円と小反落したものの、1万1000円台で終了した。08度末終値8109円に対し37%の大幅上昇で新年度に臨むことになった。前日まで海外株式・商品相場高、円安を背景に堅調相場が続き、きょうも1万1147円まで上げ連日で昨年来高値を付けた。が、その後は、短期的な過熱感もあって、輸送用機器、電気機器、精密機器、機械など直近人気となった景気敏感株が利益確定売りに上げ幅を縮小、もしくは小幅安に転じた結果、大引けでは小安くなった。25日移動平均の騰落レシオは138.3%と上げに転じた。これが、高水準を保っている間は強含みの相場が続き、ジリジリ下がり始めると相場は調整色が強まっていくことになるのが通例。

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◆あす新年度初日には生保で株式会社化第1号の三井生命(8750)が新規に株式上場する。公開価格14万円(仮条件の上限は15万5000円だった!)に対し、初値は13時に板寄せ方式の1本値で初値が決定される。上場時の発行済み株式総数は1000万株で、うち、総売出株数は720万6170株。TOPIXへの組み入れは5月末とあり、それまでにインデックス型投信などの仕込みが予想されるが、公開初値では14万円に対していくらプレミアムが付く?なお、新日石と新日鉱HDが株式移転により新規上場するJXHD(5020)などの動きも注目される。

◆調剤薬局大手で後発医薬品の製造販売を今秋から本格化する日本調剤(3341)が4日に付けた昨年来高値2820円を更新した後、上げ幅を縮小し、4日と同様に「高値圏で上ひげの長い」日足となった。今秋の相場はともかく、いったん、高値波乱があっても不思議ない?利益確定売りも良しとしたい。もっとも、3月月足は2月に続く長い陽線を描く昨年8月高値をクリアした良い足だ。もちろん、4月、5月に陰線が入っても中勢上昇基調は崩れないとみる。政府が医療費削減を目指し、後発医薬品利用促進策を実施することを背景に、製造・販売とも手掛ける同社の業容拡大は必至と見ており、「強気」を変えてはいないのだ。

◆また、栄研化学(4549)の3月月足は3カ月ぶりに陽線。24カ月線を下支えに4カ月間の辛抱を経たうえでの陽線だ。こちらは、思惑も混じった短期資金が入りやすく上下バランスが崩れやすいが、ザックリみれば、4ケタ割れ買いといいたくなるが、あまり先を急ぎすぎると間違いのもと。押し目を狙いたい。

◆改めて、テクニカル面から注目したいのは、農業関連株。トップはクボタ(6326)。08年10月安値328円を大底、昨年2月安値423円を二番底とした26週線沿いの上昇基調が続いており、その下には52週線が控えている。800円台前半は好拾い場となろう。●続くのは日農薬(4997)。3月に75日線と26週線をクリア、上値を窺う構えとなっており、4月相場に期待ができそうなのだ。500円台前半の水準では下値不安は乏しいとみる。●また、クミアイ化(4996)はまだ、明確なサインを発してはいない。日足では、昨年11月安値をボトム、1月高値をトップとした三角保ち合いを形成しており、上下どちらに放れるか、分岐点にある。1月戻り高値321円をクリアし上放れはじめたときが、GOサインの時とみる。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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