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2009/09/30

◆30日、09年度上半期末の日経平均は33円高の1万133円と続伸した。方向感に欠け、日経平均の日中値幅がわずか75円の小動きととどまり、上期末を意識したドレッシング買いにより大引けにかけ33円高した格好。TOPIX業種別株価指数全33のうち27業種が上げ、下落業種6を圧倒したにしては、指数の値上り幅は限定的。出来高、売買代金も低水準のままだった。■日経平均は08年度末終値に対し25.0%上昇し、TOPIXは17.6%の上昇にとどまった。きょう発表の8月鉱工業生産指数は6カ月連続のプラスとなった。ただ、生産の伸びは鈍っており、生産が回復したと宣言するには時間が必要なようだ。10月1日には9月「日銀」短観が発表される。また、米国では2日に発表される9月の雇用統計が懸念されるとの声もある。■10月中旬から米国、日本と企業の第2四半期決算が発表される。景気回復期待感で株価水準を昨秋及び今春安値から大きく切り上げてきた。ここからは、企業業績がさらに上値に向かって買い上げるほどの伸びを示すかに注目したい。そうでない場合、株式市場、為替市場、商品市場・・と回してきた過剰流動性を背景とした投機資金が窒息しよう。いったん、回っていた投機資金がショートした場合の各市場の動きは、想像したくない?10月相場は「買いは遅く、売りは早く」とすべきか。発表される経済指標や企業業績に対しマーケットがどう反応するかを注視して動きたい。

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◆日ガイシ(5333)が1部値上り率7位。29日に今10年3月期連結営業利益予想の増額修正を発表したことが好感された。今期業績悪化要因であった主力の自動車用排ガス浄化装置の販売が予想を上回ったことが増額の主因とあって上げ幅を拡大した。とはいえ、前期比48%減の170億円に引き上げたのであり、昨秋安値から今年8月高値2340円まで株価は3.2倍化した後、ここから、切り返し上昇基調を刻むには、一段の利益上積みが不可欠だ。同社が市場を独占しているNAS蓄電池は米スマートグリッド市場拡大で恩恵大とみている。しかし、新規参入企業が予想されるとの指摘もあって、8月高値以降の下げを加速したとの見方がある。しかし、どの分野でも新規参入者があるのは当然であり、同社でもそう見ている筈。■当欄では、昨秋から株価は大きく買われたのだから、調整安はあるのが当然とみてきた。今週は一時26週移動平均線を割る場面があった。いったん、上値を試すが8月高値を突破して新値街道を走るには調整不足とみたい。鳩山首相の温暖化ガス25%削減目標があり、同社株の下値は限定的とみているが・・。

◆日電産(6594)が切り返した。17日に7450円年初来高値を付けたばかりで、28日に6910円を見て、きょうは一時7300円まであった。ただ、今は、高値を追わず、全般急落時に狙うべき銘柄として引き続き待ち伏せしたい。■介護関連主戦、ニチイ学館(9792)に先に買い込んだ海外勢の売りが続いている?結局、9月相場で同社株は値上がりしたのは10日と24日の2日だけ、9月の星取表は2勝17敗と散々。オリックスでさえ6勝12敗なのに!●ただ、介護関連では、メッセージ(2400)は上昇基調から下に踏み外したとはみていない。今は買いは控えウォッチングを続けたい。買うならば、26週移動平均線をロスカット価格として設定した後にしたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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