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2011/02/22

◆東証は22日、5月9日より昼休み時間を30分短縮し、前場を9時〜11時30分(現在は11時まで)、後場を12時30分〜15時までとすると発表した。筆者が証券会社に3カ月の腰掛けのつもりで入った頃、地場証券ではすべてが手作業とラジオ、電話で間に合った。電卓はまだまだ高すぎてソロバンで勘定合わせを行った。それでも、30万株前後の1日出来高で会社は動いていたのだから間に合う。取引所内は「場立ち」といわれる証券会社の社員が2000人前後いて、手サインで動き、体力勝負で注文を執行した。株価は東証所員が手サインで応答し、株価ボードにチョークで値動きを書いたり消したりした。証券会社の株価ボードには短波放送の株価情報を聞きチョークで株価が書き込まれ、黒板消しで消した後、また、株価を書き込む・・。人海戦術だから、兜町には若い人が多く、食堂・飲み屋さんは多く、各種施設が街をつくっていた。そして、バブル期には2時間ある昼休みを利用し、タクシーで銀座に出かけ昼食、夜は兜町周辺で飲んだ後、赤坂、銀座・・、ホテルに泊まるかタクシーで帰宅という輩は数知れず。

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◆21日付けの朝日新聞朝刊は、「ネット進化 大手証券が移転。兜町 空き室だらけ」との記事。ロンドンのシティ、NYのウォール街と並ぶ世界有数の金融街といわれてきたが、「今、町を歩くと、目に飛び込むのは客の姿が見えない証券会社に空き室だらけのオフィスビル。すれ違う人もまばらです。なにが起きているのでしょうか」とレポート。筆者は1969年初夏から98年(山一證券が自主廃業し、三洋証券が経営破たんした翌年)1月末まで証券会社に在籍しており、バブル崩壊後は苦戦に陥っていくなか、企業説明会、工場見学、会社訪問、そして、原稿書きの日々をすごした。04年から2年ばかり日本橋茅場町に戻った時には、街に知った顔は珍しく、若い人ばかり。浦島太郎の気分で歩いた。ちなみに、東証が日の取引システムのコンピュータ化は99年からで、筆者が兜町を離れた後。株式手数料が自由化されたのも99年。89年大納会に日経平均が3万8915円の過去最高値を付けて10年後のことであり、それから、さらに10年以上が過ぎた。東証の取引コンピュータシステムは進化せねばならないが、ヒトは何処に?

◆22日、日経平均は前日比1.78%安の1万664円と7日ぶりに大幅反落し、昨年11月27日以来の大幅下落となった。北アフリカの産油国リビアに波及した混乱が、さらに、伝播する懸念から、21日の欧州株大幅安に続き、アジア株も揃って大幅安する展開となり、利益確定売りが広がった。米格付け会社ムーディーズが22日に、日本の国債格付けや大手銀行の格付け見通しを引き下げたことも下げを後押しした。■23日の相場は、米国株式相場の結果次第!?北アフリカ・中東混乱に対し株価はどう消化して上げたのか、それとも下げたのか注目したい。ユーロの危機はトップの判断で解決できる可能性もあるが、北アフリカ・中東の混乱は厳しい現実だ。■当欄紹介銘柄でも水準訂正高した銘柄は調整相場入りも予想される。中勢上昇基調を崩していない銘柄、長年の上値ネックラインを突破した銘柄を選別してウォッチングしよう。●直近で大きく株価水準を上げたなかでは、指標株になりえるサイバー(4751)の動きに注目したい。メッセージ(2400)は21万円の52週線、●マクドナルド(2702)も52週線がポイント。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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