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2010/08/04

◆日経平均は前日比204円安の9489円と3日ぶりに急反落し、TOPIXもまた3日ぶり反落した。3日に米国で発表された経済指標が相次ぎ景気後退を示唆、景気回復に向け追加的な景気刺激策が必要との見方が広がり、ドルが下落、円は昨年11月以来の1ドル=85円台央に上昇した。この流れを受け、東京外為市場でも朝方から円買いが先行、一時85円30銭台に上昇した。輸出株など景気敏感株から売りが広がり、1部上場銘柄の87%が下げ、TOPIX業種別株価指数では全33業種中31業種が下げ、上げたのは円高が追い風となるガス・電力と紙・パルプ2業種のみとほぼ全面安商状となった。■  3日に発表された米経済指標では、6月中古住宅販売成約指数がエコノミスト予想を裏切って低下し、6月製造業受注額も予想以上の減少となった。さらに、6月の個人消費支出・個人所得はそろって増加予想に対し前月比変わらずで終った。週末6日に発表される「7月の雇用統計」のエコノミスト平均は2カ月連続で減少したとの通信社集計もあった。当欄前号では、「景気回復から超低金利策を修正する出口戦略を探ろうとしている米FRB」としたが、これは、市場強気派の見解。バーナンキFRB議長は7月21日に、経済見通しは引き続き「異常なほど不透明」だと発言しており、実際は、出口戦略を問う状況にはない?米株式市場は、企業発表の目先的な好決算を見て強気となり、その背景にある10年後半の米国景気後退懸念に目をつぶり強気相場を踊ってきた?しかし、今後、景気後退となれば、景気も株式相場も二番底探しとなる?

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◆現在の薄っぺらな1部出来高、売買代金でも7月6日安値9091円を大底とし7月14日の日経平均戻り高値9807円を突破し、上昇基調への第1歩は踏み出せると見ていたが、7月戻り高値さえクリアしきれないとなれば、上昇基調に復帰との宣言が可能となる6月21日高値1万251円や200日移動平均線を突破できる訳はない。逆に、7月6日の年初来安値を割り込み、もう一段下をのぞきにいきかねない!引き続き、個別銘柄で「買い」をいうには、ロスカット価格の設定が不可欠。前号で、「この先、売られるならば、買い場を探しウォッチングするには良い銘柄と考える」とした日ケミコン(6997)が続落。目下、週足は大きな陰線足となっている。前日に短期資金が飛びついたところに円高の嵐とあって下げ幅を拡大したのだが、今11年3月期は産機向けコンデンサーの日米回復と海外への生産移管で前期までの赤字連発地獄から一気に抜け出す見通し。ここは、ウォッチングを継続。全般相場を横目に買いタイミングを捉えたい。■また、かつて何度となく紹介してきた検体検査機器大手のシスメックス(6869)も3日に好決算を発表し、きょう大幅高した。7月安値時に52週線が下支えしたもので、6月の戻り高値5650円突破で、相場は変わる可能性が高い。当然、飛び付き買いの後遺症は懸念されるが、「中長期上昇基調を刻みつつある、特異な分野で強みを持つ業容拡大期の銘柄は、ウォッチング銘柄に追加して動静を確認し続けるほかない」。そして、そんな銘柄を多くプールしてゆき、ウォッチングしていきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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