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2007/10/15

◆15日、週明けのアジア14主要市場は、11勝(日本は日経平均株価上げ、TOPIX下落と分かれる)0敗3休場と全面高。インド・センセックス指数は初の1万9000ポイント台乗せ、香港・ハンセン指数も過去最高を更新した。東京市場は、日経平均とジャスダック平均が小反発し、あと2部、2新興市場が続落。発表される決算及び業績予想の修正の方向(好不調、増額・減額修正)でくっきりと明暗が分かれる相場が続いている。非鉄・貴金属高を背景とした非鉄金属株、海運市況高をバックに海運株、造船株や船舶向けエンジン、塗料などその関連株への物色意欲は旺盛だった。ノーベル平和賞が「温暖化問題を啓発した」としてゴア米元副大統領及び国連IPCCに授与すると発表されたことを追い風に、日製鋼(5631)、トウアバルブ(6466・東2)、木村化工機(6378)、岡野バルブ(6492・東2)などの原子力発電関連株やアルバック(6728)を中心にトッキ(9813・ジャス)、一時高値を更新したフェローテック(6890・ジャス)や利益確定売りに反落したものの石井表記(6336・東2)・・など太陽電池製造装置関連株が人気を集め、当欄10日号で「太陽電池の開発・製造装置に参入したと記した岩崎電気(6924)も一時297円まで買われるなど、8月暴落直前以来となる300円台回復も見えてきた。

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◆しかし、野村HD(8604)は、15日引け後、第2四半期(7〜9月期)に米サブプライムローンで追加損失が730億円発生したため、連結税引き前損失が400億〜600億円になる見通しだと発表した。また、アジア市場に続く欧州市場は午後途中まで堅調も、米国市場が開場まもなく下げ足を早めたことから、下げに転じた。米国株もまた、NYダウ平均が108ドル安で終るなど急反落で終った。野村証券も足を引っ張られた住宅ローン問題で、「デフォルト(債務不履行)が今年いっぱい金融界に悪影響を与える」と米銀最大手が指摘したことが嫌気されたもの。つれて、トヨタ(7203)、ホンダ(7267)など米国市場を中心とする企業が、先行き消費を懸念した売りで急落した。NY外為市場で円高に反転したことも、16日の東京市場の足を引っ張りそうだ。

◆もっとも、原子力発電関連や太陽電池製造装置関連株も利益確定売りに押される場面が予想されるが、15日のNY原油市場は5日続伸。1バレル=2.44ドル上昇、86.13ドル引けで1983年の開設以来初めて86ドル台に乗せた(米市場では石油・エネルギー株指数及び金銀株指数とバイオテクノロジー株指数のみ上昇)ことから、東京市場は、売り先行で始まり、好業績買い・業績悪銘柄売りの展開が続くなか、全般下値を確かめる動きとなりそうだ。■上記、原子力関連株、太陽電池関連株は引き続き強気。なかでも。70万円台挑戦前に投信の継続買いが言われ、頑強な動きが続くトウアバルブは強気で拾っていきたい。■11日号で初登場した2ケタ銘柄のシルバー精工(6453)が53円まで付けた。先に液晶テレビ向け小型配線基板を今秋から中国で量産と伝えられており、今3月期は連結化した創研の寄与で会社側は経常黒字化を見込む。ただ、繰越赤字巨額ということから割り切り投資できる方に限定。●池上通信(6771)は210円台を突破。次は、220〜230円台の壁に挑む。これを抜ければほぼ一本立ちの相場か?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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