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2014/03/24

◆3月第4週初め、日経平均株価は前週末比251円07銭高の1万4475円30銭と急反騰し、前週末の急落分を埋めた。長期相場を示唆する200日移動平均線は5日連続で下回ったものの、もうひとつの52週線(「日本株の代表的指標である日経平均株価が2週連続で長期線を割り込んでしまったことは、投資の基本は売りないし、戻り売りに変わってしまったということ」、と前号で越してしたばかりだが、間違いか?)を3週間ぶりにクリアしてきた。今週末時点で52週線へのプラスかい離を維持できるかどうか?がポイントとなりそうだ。■前週末の米国市場では、SP500種指数、NYダウ、ナスダック総合指数がそろって反落した。しかし、東京外為市場では円が対ドルで上昇スタートとなったものの、その後、落ち着いた動きに転じたうえ、アジア株が堅調に推移したことから買い戻す動きとなった。TOPIXは17.64ポイント高の1163.61と前週末の続落から反動高となり3日ぶりに急反発した。輸出関連、内需関連を中心に28業種が上げ、下げたのは5業種。業種別株価指数で値上がり率上位となったのは前週末に下げ渋った精密機器で3.27%の3日ぶり急反騰だった。4位その他製品、8位ガラス土石、9位電気機器と4業種がトップ10入りした。一方、値下がり5業種中3業種は1位石油・石炭1.47%の3日続落、3位鉄鋼、4位非鉄金属と資源・素材関連が目立った。■ただ、前号でも記したが市場エネルギーはなお限定的。1部市場出来高は前週末比ほぼ5億株増の29億1579万株と3日連続で増加し、前々週末以来5日ぶりに25億株台を超え極端な薄商い水準からは回複した。ただ、売買代金は4500億円弱の増加の2兆6814億円と3日連続で増加したものの、2月6日以降でわずか2回目の2.6兆円台乗せであり1兆円台後半〜2兆円台前半の低水準での推移から抜け出したというには不満足水準。もみ合い相場から抜け出すには2兆円台央水準の市場エネルギーがまだまだ不足。それとも、2月安値からはそういった低レベルのエネルギーで1500円強戻していったが、ここからは、戻り待ちの売りが出やすくなる。市場外環境の改善の後押しが欲しいところだ。ただ、3月戻り高値1万5200円台から前週末でほぼ1000円下値であり、出来高増が伴えば、海外株式相場・為替相場を横目に上値トライとなるが、中国景気指標悪やウクライナ情勢が株価にどこまで織り込まれているのかが不明。

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◆全般様子見気分が後退すれば、この日上場来高値を更新したヤオコー(8279)は利益確定売りの対象となりやすい!?この日は、11時前に5450円と「飛び付き買い」による瞬間急騰劇があった後は急速に値を消す場面があり、235円高の5170円で終了した。日経平均が上げ幅を拡大するなかでは同社株に利益確定売りが広がったもよう。17日安値4400円から1000円超の上げであり、高値波乱があっても不思議はない。●プリマハム(2281)は一時210円と昨年11月11日以来4カ月ぶり高値水準まで浮上。●当欄ではシェールガス開発拡大期待から横河電(6841)を注目株のひとつとしてみつめてきた。ロシアによるクリミア編入やウクライナ懸念から欧米の対ロシア制裁強化策検討が伝わるなか、「欧州のエネルギー大手が天然ガスのロシア依存脱却に向けて動き始めた。仏トタルや仏GDFスエズは英国でシェールガス開発を本格化、調達ルートを多様化する」(19日付け日経新聞朝刊)と脱ロシア模索の主たる戦略として紹介した。しかし、同日は世界同時株安とあって同社株も大幅反落した。しかし、この日は、一転、全般大幅反発展開となったことから、シェールガス製造用制御機器事業が北米向けなどで好調に推移し今14年3月期予想連結経常利益が4期連続大幅増益予想の同社株を見直す買いが広がったようだ。1月高値1743円以降は一息ついているが26週線沿いの上昇基調から下に大きくぶれないまま上値を追う格好となっており、シェールガス関連株として先行きを期待しよう。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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