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2006/11/30

◆週前半の3日間の休載の間、東証1部市場から新興市場まで状況好転の様相。日経平均は、27日安値1万5615円からこの日の高値1万6274円まで660円弱の急騰。先週末とは様変わりの様相だ。先に発表されたGDP(国内総生産)に続き、28日に発表された10月の鉱工業生産指数が市場予想を上回ったうえ、米国株高の加勢もあって買い戻しや押し目買いが先行し始めた。日経平均の11月月足は陰線となったが、<独楽を逆さにしたような上値の重い11月相場を示唆した10月相場とは逆の、小幅陰線かつ下ヒゲの長い、10月以前の先高期待感が高まるチャートに戻り、強い12月相場を示唆した>線を引いた。問題は、景気に占める割合の大きな消費の回復が望みにくくなっていること。あす、発表される消費者物価指数がきょうまでの勇気を打ち消す結果になる可能性も残している。市場予想を上回った場合も、利上げ問題が絡み、市場の対応の仕方に不透明感が残る。しかし、本欄市場体温計の新日鉄(5401)、トヨタ自(7203)とも月足チャートは良好だ。消費者物価指数上昇→利上げとなれば銀行株への物色人気が復活する可能性が大だ。日経紙などで紹介されたように、先に発表された銀行の9月中間決算は本業の儲けを表す業務純益が利ざやの縮小に伴い減少したため、旧市場体温計・みずほFG(8411)は21日に年初来安値79.1万円まで叩かれたのだから、金利上昇→利ざや好転→収益拡大の図が描ければ、上値を試す動きに発展しよう。新興市場も回復軌道入りを試す方向にあり、12月相場への期待は高まりつつある。「改革なくして景気回復なし」の小泉時代にはライブドア、楽天など中小型株、新興市場のパフォーマンスが良く、「美しい国」などとどうにでも解釈できるキャッチコピーをウリとし、かつ固いイメージの安倍時代は重厚長大型が人気化する、などという声が聞かれるが、さて・・。

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◆新日鉄が変わらずを挟み6日続伸。この日は出来高1億株を突破した。14円高の520円高値引けとなり、9月6日の年初来高値513円をあっさりと更新、91年3月以来ほぼ15年9カ月ぶりの高値に買われた。つれて、新日鉄群団もそろって好人気が続いている。●本欄注目株・山九(9065)は6連騰し10月末の戻り高値750円を射程距離に捉え、1月につけた92年1月以来の高値818円更新をにらむ。●太平工(1819)は連結PER6倍台の好業績、低位材料株として、着実な上昇基調にある。●新和海運(9110)も連日で年初来高値更新も、今期2ケタ経常増益予想でPER9倍台に割安感、●ネツレン(5976)はPER19倍台ながら2月高値以降の高値圏でのボックス相場脱出に挑戦する構え。

◆JUKI(6440)は中間好決算、今3月期業績予想の大幅増額修正を受け24日安値576円から急反騰。半年振りの高値水準となった。反動安があれば拾い、一段高を狙いたい。●日本電産(6594・大)は28日、シンガポールのHDD用部品製造会社の買収を発表した。これまでの友好的M&Aでは定評がある。03年以降は沈黙していたが、11月の仏自動車部品会社の車載用モーター部門買収に続くもの。本格的な買収を開始した。●楽天(4755・ジャス)は10月戻り高値5.5万円更新をみた後、強気で買うべし!●新興プラ(6379・2部)は4ケタ挑戦へテクニカル面も好機を迎えた!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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